中国が舞台の小説|中華現代文学や古典作品-北京や上海など

北京や上海を中心に、中国が舞台の小説をまとめています。

中国現代作家の作品や古典の名作、華文小説のおすすめを掲載。

面白い中華小説をお探しの方に、参考にして頂けたらと思います。

中国現代文学

「赤い高粱」 莫 言(著)

赤い高粱
岩波書店
発売日:2003/12/17

中国のノーベル文学賞作家によるマジックリアリズム

現代中国文学の旗手の5つの連作中編からなる代表作

中国山東省高密県東北郷。日本軍が蛮勇を振るう地。婚礼の輿がひとつ、赤に染まる高粱畑の道を往く。美しい纏足を持った少女、汗に濡れ輿を担ぐ青年。血と土、酒に彩られた一族の物語が始まる。

一族の歴史を描く物語で、「百年の孤独」とよく比較される幻惑的リアリズム。

 

「大地」 パール・バック(著)

大地
新潮社
発売日:1953/12/30

ノーベル文学賞作家によるピュリッツァー賞 受賞作

全4巻からなる大河小説

大地に生きた王家3代に渡る人々の年代記ーー

19世紀~20世紀、古い中国が新しい国家に生まれ変わろうとする激動の時代。

 

「ハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林」 鄭 執(ジョン・ジー / てい・しつ / Zheng Zhi)(著)

ハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林
アストラハウス
発売日:2024/10/4

2025年(第11回)日本翻訳大賞 受賞作

中国北東部・瀋陽を舞台にした作品

作家・脚本家・映像作家など、中国の若きクリエイターによる3編

北京へ、ニースへ、降りしきる雪の中へ、日本の桜の下へーー

中国東北部の中核都市・瀋陽の街。シャーマニズムの香りのする故郷から、青年は逃奔する。「ハリネズミ」「モンテカルロ食人記」「森の中の林」の作品群。

 

「聊斎本紀」 閻 連科(著)

聊斎本紀
河出書房新社
発売日:2025/5/27

第12回(2026年)日本翻訳大賞 受賞作

マジックリアリズムの現代中国の巨匠・閻連科の最新作

古典「聊斎志異」を巨匠が再創作

世にも不思議な36の物語。絵画の中で生を得る絵師、人間の心臓を食べて転生する妖女など・・

 

「中国のはなし」 閻 連科(著)

中国のはなし
河出書房新社
発売日:2023/12/4

[2014年] フランツ・カフカ賞受賞作家の最新作

中国の暗部をえぐる傑作小説

経済成長と裏腹に、金や欲にとらわれていく人達・・ 息子、父、母。作家を前に3人の告白から浮かび上がる真実とは!?ーー

ノーベル賞の有力候補と言われながらも、本書を含め、多数の作品が発禁扱いとなる。

 

注目! 「長安のライチ」 馬 伯庸(著)

長安のライチ
文藝春秋
発売日:2026/3/26

中国で興収150億円突破の大ヒットした映画化

「両京十五日」で、このミス1位になった中国のエンタメ王・馬伯庸の最新作

誰が読んでも面白いノンストップ不可能任務エンタメーー

唐代の社畜が挑む、長安までの2500kmライチ急送作戦。このインポッシブル・ミッション、果たして成るか!?・・ 「三体」の訳者も太鼓判。

 

「1984年に生まれて」 郝 景芳(著)

1984年に生まれて
中央公論新社
発売日:2020/11/20

1984年生まれの「私」の一人称語りの自伝体(フィクション)小説

1984年と2006年の2つの時代の中国で、人生の分岐を彷徨い続けた父娘を描く作品

中国にとって転換期となった1984年。中国の資本主義化が始動し、「会社元年」と呼ばれているそうです。その1984年生まれの私と父の時代の話が交互に語られる純文学的小説で、中国に興味のある方には面白いだろう作品だと思いました。中国の今の世代と親の世代(文革に影響を受けた)の物語が交互に語られ、いずれ交わる。父親の人生を通して、文化大革命以後の中国の近現代の影響などが見えてきます。

一方、自分の生きる道に迷い悩む主人公、軽雲と山東省、江西省、深セン、香港など同級生の現状など、それぞれの人生を通して今の中国人の価値観や人生観などもわかりました。

 

「少年の君」 玖月晞(著)

少年の君
新潮社
発売日:2024/11/28

中国本土でベストセラーを記録した青春ストーリー、映画の原作

進学校に通う高校3年生の陳念(チェンニェン)。ある日、同級生の女子生徒がいじめを苦に飛び降り自殺を図り、次なる矛先が陳念へと向かう。そんな折、下校途中に集団暴行を受ける少年を目撃し、少年・北野(ベイイエ)を窮地から救おうとする。辛く凄惨な日々を送る少女と、ストリートに生きるしかなかった不良少年。孤独な2人は、いつしか惹かれ合ってゆくが!?・・

 

「ゴースト・フォレスト」 ピク・シュエン・フォン(著)

ゴースト・フォレスト
左右社
発売日:2025/4/3

家族小説で、著者の自伝的デビュー小説

春節のときにだけ再会できる離ればなれの家族ーー

1997年、中国本土返還。家族のため香港で働き続ける父を残し、私たちはバンクーバーへ移住した。カナダが故郷になった私、カナダで生まれの妹、幼い子供たちを育てる母、ひとり香港で働く父。家族それぞれの孤独、わだかまり、温かな想いとは!?・・



【北京】が舞台の小説

「千年の祈り」 イーユン・リー(著)

千年の祈り
新潮社
発売日:2007/7/31

[2006年] PEN/ヘミングウェイ賞 受賞作

フランク・オコナー国際短篇賞

北京生まれ作家の10篇からなるデビュー短編集

中国という国のあり方。文化大革命、天安門事件、一人っ子政策、格差社会etc..

思想統制のある中国で生まれ育ち、制限社会で暮らす人々の孤独。先祖、家族との関わり方など、中国を知れる1冊です。北京大学を卒業後、渡米した著者自身の感じる中国の生活環境とアメリカ生活との対比など..

 

「城南旧事」 林海音(著)

城南旧事
行知学園
発売日:2025/1/16

「台湾文学の祖母」と言われる作家の中国語文学の傑作

幼少期を過ごした北京での思い出を基にした自伝的小説

1920年代、北京。1920年代北京。台湾から引っ越してきた少女・英子は、北京の伝統的な街並み・胡同(フートン)の中を駆け回る。激しく変化する時代に翻弄されながら、生活する人々を描いた教科書にも掲載される1冊。

 

「北京無頼」 王 朔(著)

北京無頼
Gakken
発売日:1995/3/10

北京の若者たちを、生き生きと描く1冊ーー

定職もなく、何か面白いことはないかと毎日、ブラブラとすごす北京の若者たち。世間からは、チンピラ、ゴロツキと白い眼で見られるが、自分の才能を生かしてノシ上がろうと悪戦苦闘するーー

 

「パキパキ北京」 綿矢 りさ(著)

パキパキ北京
集英社
発売日:2023/12/5

読書メーター オブ・ザ・イヤー2024 最終候補作

北京を視察する貪欲駐妻ライフ小説

コロナ禍の北京で単身赴任中の夫から、一緒に暮らそうと言われた菖蒲(アヤメ)。愛犬・ペイペイと共に、中国へ渡る。現地の料理や行事を堪能する。カオスな街や北京っ子たちの生態調査も行い!?・・

 

【上海】が舞台の小説

「上海灯蛾」 上田 早夕里(著)

上海灯蛾
双葉社
発売日:2023/3/23

2023年度(第12回)日本歴史時代作家協会賞【作品賞】

夜に生きる男達を描いた上海ピカレスク

1934年上海。「魔都」と呼ばれる地に、成功を夢見て来た日本人青年の吾郷次郎。彼のもとに、謎めいた日本人女性が訪ねてくる。その女性が持ち込んだのは、極上の阿片と芥子の種。。次郎は、阿片の売買を通じて上海の裏社会へ深く踏み入っていくが!?・・

 

「上海、かたつむりの家」 六六(著)

上海、かたつむりの家
プレジデント社
発売日:2012/8/30

中国の大ベストセラー小説

現代中国の都市ー上海ーで暮らす中国人の苦悩ーー

大都市、上海。そこで生きる4人の男女。貧富の拡大、土地の高騰、住宅問題、官僚の汚職など、ニュース報道では出てこないリアルな姿とは!?・・

等身大の現代中国の「今」を知れる、可笑しくて切ない1冊。

 

「月下上海」 山口 恵以子(著)

月下上海
文藝春秋
発売日:2013/6/24

[2013年] 松本清張賞 受賞作

謀略渦巻く戦時下の上海が舞台の物語

昭和17年、財閥令嬢の人気画家・八島多江子は、戦時統制化の日本を離れ、上海にやってきた。そこで、中日文化協会に潜入していた憲兵大尉・槙庸平から、民族資本家・夏方震に接近し、重慶に逃れた蒋介石政権と通じている証拠を探すように強要され!?・・

 

「上海クライシス」 春江 一也(著)

上海クライシス
集英社インターナショナル
発売日:2009/11/20

中国内乱へのカウントダウンを描く超大作

「プラハの春」で知られる作家のサスペンス・ロマン

危うし、2008年北京オリンピック。「上海日本総領事館員自殺事件」をヒントに、中国自滅への道を克明に追った中国の悪夢。

 

「月の王」 馳 星周(著)

月の王
KADOKAWA
発売日:2022/4/4

直木賞受賞作家のハードボイルド・クライムノヴェル

魔都・上海。大戦が迫る中、帝国陸軍特務機関所属の伊那雄一郎は、緊急招集で「華族令嬢・一条綾子の身柄を確保せよ」との密命。

謎の男・大神明と遂行するが!?・・ 各国の特務機関やマフィアを巻き込み、上海租界で最後に勝つのは!?・・

 

「ドミノ in 上海」 恩田 陸(著)

ドミノin上海
KADOKAWA
発売日:2023/2/24

ドタバタ爆笑パニックコメディ

「蜜蜂と遠雷」で[第156回] 直木賞受賞、[2017年] 本屋大賞の著者。

中国・上海の豫園商場からほど近い骨董品店に緊張が走る。。門外不出のお宝が、闇ルートで輸入される。何故か、問題の品は人気急騰中のホテルの厨房に流れ着き!?・・

癖のある人物達に、動物園脱出を目論むパンダも加わり、運命のドミノが倒れはじめる!?-

 

【香港】が舞台の小説

「墓頭 – ボズ」 真藤 順丈(著)

墓頭
角川グループパブリッシング
発売日:2012/12/26

「宝島」で直木賞を受賞した作家のピカレスクロマン

九龍城が舞台のピカレスクロマン小説ーー

周りの人間を死においやる宿命を背負った男ー「墓頭」と呼ばれた男の生涯を描く物語。インド洋の孤島におもむいた「僕」は、「墓頭ーボズ」と呼ばれる男の一代記を聞き・・香港九龍城やカンボジア内戦を経て!?・・

 

「九龍城砦1・囲城」 兒・余(著)

九龍城砦1・囲城
早川書房
発売日:2025/7/16

映画原作、《九龍城砦》シリーズ開幕篇

1980年代、香港。武侠の道でその名を知られる青年・陳洛軍(チャン・ロッグワン)は、裏社会の大老闆(ボス)に騙され、追われる身になる。洛軍は、大老闆の手が及ばない唯一の場所、魔窟・九龍城砦に足を踏み入れるが!?・・

 

中国古典小説

「小説十八史略」 陳 舜臣(著)

小説十八史略
講談社
発売日:2012/5/29

中国の十八の正史を描いた小説《全6巻 完結セット》

中国中原に君臨した神々。やがて殷になり、周となる。その周も大動乱となり、秦に統一される。項羽、劉邦が出てきて、漢の誕生。その後、三国志時代へと繋がり!?--

中国の歴史を網羅したシリーズで、中国史に興味がある人におすすめ

 

「敦煌」 井上 靖(著)

敦煌
新潮社
発売日:1965/6/30

毎日芸術大賞 受賞作

西域の夢の都・敦煌の衰亡を描く不朽の名作

敦煌文書を巡る雄大なロマン。900年間、眠り続けた仏典4万巻ーー

西夏との戦いにより、敦煌の洞窟に隠された万巻の経典が、20世紀になって、はじめて陽の目を見たという史実をもとに描く、壮大な歴史ロマン。