【伝説の奇書・幻の奇書】小説・絶版からの復刊作品など

奇書おすすめ

奇書と言われる小説をまとめています。

実験的な作品や絶版からの復刊作品など、伝説の奇書、幻の奇書など

問題作とされながらもカルト的人気となっている作品などを掲載しています。

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【海外作家】の奇書

「アフリカの印象」 レイモン・ルーセル(著)

アフリカの印象
平凡社
発売日:2007/6/16

「家畜人ヤブ―」「我が闘争」と並び、世界3大奇書と言われる1冊

シュールレアリスムのブルトンが最も偉大な催眠術師と呼んだルーセルの代表作

熱帯アフリカを舞台に繰り広げられる奇想の数々。奇想と言語実験的作品が、ダダイストやシュールレアリスト達に高く評価されたとも言われています。

 

「マンアフターマン 未来の人類学」 ドゥーガル・ディクソン(著)

マンアフターマン・未来の人類学
太田出版
発売日:2025/4/4

伝説の奇書、遂に再誕

ドゥーガル・ディクソン最大の奇書と言われた作品が、30年の時を経て奇蹟の復刊

500万年後、環境が激変した地球。ヒトもまた姿を変えていたーー

衝撃の未来絵巻、荒唐無稽と思われる奇想天外な世界。人間が環境に適応するのではなく、環境側を人間に適応させた作品。

 

「サラゴサ手稿」 ヤン・ポトツキ(著)

サラゴサ手稿
岩波書店
発売日:2022/9/15

幻の奇書とも、奇書中の奇書とも言われる大伽藍のような小説

多くの異本や剽窃本が存在する、作者が生前、完結させた幻の版が、岩波文庫で初めて全訳されました。

フェリペ五世治下、シエラ・モレナの山中をさまようワロン人衛兵隊長アルフォンソの61日間の手記により、彼が出会った謎めいた人々とその数奇な運命が語られるーー

 

「ハザール事典」 ミロラド・パヴィチ(著)

ハザール事典
東京創元社
発売日:2015/11/28

東欧ポストモダンの旗手の遊戯性と実験性に満ちた奇書

「男性版」と「女性版」の2冊に別れている実験的小説

かつて実在したハザール人に関する事典という体裁をとった物語。この謎の民族に関する古書の新版の形をとった前代未聞の形式。ハザール人に関する伝説を、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教の視点から描いた3つの事典と、宗教関係別に編まれた45項目。

 

「トリストラム・シャンディ」 ロレンス・スターン(著)

トリストラム・シャンディ
岩波書店
発売日:1969/8/16

プルーストやジェイムズ・ジョイス、ヴァージニア・ウルフ等の「意識の流れ派」の源流で先駆的作品

内容、形式ともに奇抜で、脱線に次ぐ脱線、独特の文体で目まぐるしく移り変わるハイパーテキストの先駆け。

夏目漱石も読んでいた奇書と言われています。

 

「フィネガンズ・ウェイク I・II」 ジェイムズ・ジョイス(著)

フィネガンズ・ウェイク
河出書房新社
発売日:2024/8/26

20世紀最大の文学的事件とされる奇書の画期的全訳

「ユリシーズ」の作家、ジェイムズ・ジョイスの世界で最も難解と言われている作品

ダブリンで居酒屋を営む一家と、現実・歴史・神話が絡みあう重層的物語。ジョイスが言語の可能性を限界まで追求し、型破りな表現で難解な作品。

 

「夜のみだらな鳥」 ホセ・ドノソ(著)

夜のみだらな鳥
水声社
発売日:2018/2/1

ラテンアメリカ文学の金字塔にして世界的な奇書

魔術的リアリズムの正当な後継者とも言われる作品

「百年の孤独」と双璧をなすラテンアメリカ文学の傑作とも言われています。

アルゼンチン作家のホセ・ドノソの入手困難な幻の名作が復刊されました。2018年の海外文学界で最大の出来事とも。

 

「王」 ドナルド・バーセルミ(著)

王
白水社
発売日:1995/10/1

トマス・ピンチョン、ジョン・バースと並ぶ、ポストモダン文学の雄・バーセルミの奇書

史実と伝説を超えた奇想天外な英雄騎士道物語

第2次世界大戦のさなか、アーサー王と王妃グィネヴィア、円卓の騎士ラーンスロットらが疾駆し、ナチがパリを占領してヒトラーがナポレオンの墓を訪れ、エズラ・パウンドがローマから反ユダヤの宣伝放送する!?・・

 

「ワシントン・スクエアの謎」 ハリー・スティーヴン キーラー(著)

ワシントン・スクエアの謎
論創社
発売日:2015/6/1

史上最低の探偵小説家、ミステリー界のエド・ウッドとも言われている作家

ミステリーとしての駄作を連発し、横道に逸れる話、ミステリーのルールを破壊した破壊者とも言われる。

 

「素晴らしいアメリカ野球」 フィリップ・ロス(著)

素晴らしいアメリカ野球
新潮社
発売日:2016/4/28

アメリカ文学史上、最凶の大問題作

悪ふざけが発刊されたような怪書、奇書

ジプシー球団マンディーズの放浪記。アル中の一塁手や片脚の捕手、最年長52歳の三塁手など、弱小ナインが次々と珍記録を樹立!?・・ 老スポーツ記者が語る。

 

「やぎ少年ジャイルズ」 ジョン・バース(著)

やぎ少年ジャイルズ
国書刊行会
発売日:1992/10/1

トマス・ピンチョンと並び、ポストモダン文学の巨塔、ジョン・バースの作品

ヤギとして育てられた少年ジャイルズ。自分のことをヤギだと思っていたが、人間であることに気づき始める。やがて、大学に進むが、大学は巨大なコンピュータに統治されていて!?・・



【国内作家】の奇書

「家畜人ヤプー」 沼 正三(著)

家畜人ヤプー
幻冬舎
発売日:1999/8/25

世界3大奇書のひとつ

戦後最大の奇書、最終決定版

人を不快にさせる作品。極端なエログロ、スカトロジーやマゾヒズムなど。二千年後の未来、日本人が「ヤプー」と呼ばれ、白人の家畜にされていたが!?・・ 三島由紀夫らに絶賛された1冊。5人の作者からなる連名だそうです。

 

「ドグラ・マグラ」 夢野 久作(著)

ドグラ・マグラ
KADOKAWA
発売日:1976/10/13

日本の3大奇書のひとつ

読むと精神に異常をきたすとも伝えられている、一大奇書

昭和10年出版され、読書界で大きな話題を呼んだ作品。あまりに奇妙な内容、常人の頭では考えられない。10余年の歳月をかけた著者の思想、知識の集大成。

 

「黒死館殺人事件」 小栗 虫太郎(著)

黒死館殺人事件
河出書房新社
発売日:2008/5/2

「ドグラ・マグラ」「虚無への供物」と並び、日本の3大奇書のひとつ

読破率1%と言われる難解な1冊

黒死館を襲った血なまぐさい連続殺人事件の謎。刑事弁護士・法水麟太郎が、エンサイクロペディックな学識を駆使して挑むーー

 

「虚無への供物」 中井 英夫(著)

虚無への供物
講談社
発売日:2004/4/15

日本探偵小説史上の3大奇書

昭和29年の洞爺丸沈没事故で、両親を失った蒼司(そうじ)・紅司(こうじ)兄弟、従弟の藍司(あいじ)らのいる氷沼家に、さらなる不幸が襲う。紅司が密室状態の風呂場で死に、叔父の橙二郎もガスで死ぬ・・ 推理は、迷走に迷走を重ねるが!?・・