【泉鏡花文学賞】の歴代受賞作を一覧で掲載しています。
「ロマンの薫り高い」優れた文芸作品(小説・戯曲など)に贈られる文学賞です。
1973年に制定された歴史ある日本の文学賞です。
泉鏡花文学賞【歴代受賞作】
「墳墓記」 髙村 薫(著)
古文と現代文の自在な往還を試みた独創的文体
時空を超え、鮮烈に蘇る古の声、声、声ーー
老いて死に瀕した1人の男。長い仮死の夢を見る。万葉びとの声、野辺送りの声、笑い転げる兎や蛙の声、源氏の男君女君の声、定家ら歌詠みたちの声・・
「奇のくに風土記」 木内 昇(著)
若き本草学者の、生き物や家族、恩師との温かな交感と成長を描く幻想時代小説
紀州藩士の息子・十兵衛(後の本草学者・畔田翠山(くろだすいざん))は、幼い頃から草花と自在に語らうができた。ある日、草花の採取に出かけた山中で天狗と出会い、面妖な出来事が身の回りで次々と起こり!?・・
「板上に咲く」 原田 マハ (著)
感涙のアート小説
日本が誇るアーティスト・棟方志功を描くーー
1924年、棟方志功は、画家への憧れを胸に青森から上京する。しかし、絵を教えてくれる師がおらず、画材を買うお金もない。展覧会に出品するも、落選し続ける日々。そんな彼が辿り着いたのは、木版画だった。
「水:本の小説」 北村 薫(著)
本をめぐる小説
向田邦子から村上春樹、三島由紀夫からエラリー・クイーン、芥川龍之介から江戸川乱歩など、水のようにたゆたいながら広がっていく連想ーー
「本の名探偵」により、古今東西の作品や人物が時空やジャンルを超え、結びついていく。やがて、物語の舞台は、泉鏡花の故郷・金沢へーー
「あなたの燃える左手で」 朝比奈 秋(著)
第45回(2023年)野間文芸【新人賞】受賞作
自らの身体を、国を奪われることの意味を問う傑作
アサトは、ハンガリーの病院で手の移植手術をうける。しかし、麻酔から覚めると、繋がっていたのは見知らぬ白人の手で!?・・
「陽だまりの果て」 大濱普美子(著)
時空や他己の隔たりを超えて紡がれる幻想譚6篇
この世の裏側に窪んだ、どこにもない場所。魅惑に溢れた異世界へーー
行きつ戻りつ繰り返される、老人の記憶の窓に映る追想。(表題作ー「陽だまりの果て」)など
「姉の島」 村田 喜代子(著)
年寄り海女と水産学校卒の孫との異色海洋冒険小説
カジメやアワビ、海底に突き刺ささる戦時の沈没船。85歳超えの退役海女たちは、後進の若者のために潜った海の海図作成に余念がない。水産大学校出の孫や嫁からきく天皇海山列と春の七草海山・・
「小説伊勢物語業平」 髙樹 のぶ子(著)
NHK Eテレ「100分de名著」放送済み(2020年11月・全4回)
歌物語の不朽の名作「伊勢物語」。その主人公・在原業平の一代記を、「伊勢」の125章段の和歌を物語の中に据えて小説化。1,000年読み継がれてきた歌物語、平安時代の古典に美意識を吹き込んだ現代小説の傑作長編。
「ひよこ太陽」 田中 慎弥(著)
芥川賞作家の新境地作
妄想に取り憑かれた作家の姿を描く新しい私小説ーー
切り詰めた生活で、ひたすら小説を書く40代の男は、一緒に住んでいた女に出ていかれる。書けない日々が続き、いつしか死への誘惑にとり憑かれた男に、人探しの依頼が届くが!?・・
「飛ぶ孔雀」 山尾 悠子(著)
第39回(2019年)日本SF大賞 受賞作
第69回 芸術選奨文部科学大臣賞 受賞作
美しい情景描写の傑作幻想小説
話の筋が難解との声も。。シブレ山の石切り場で事故があり、火は燃え難くなる!?・・
「最愛の子ども」 松浦 理英子(著)
圧倒的感動を呼んだ名作
家族、少女、友愛などの言葉の意味を描く傑作
それぞれのかかえる孤独ゆえ、家族のように親密な3人の女子高校生。愛も性も手探りの3人の関係は、次第に揺らぎ、変容していき!?・・
「大きな鳥にさらわれないよう」 川上 弘美(著)
国際ブッカー賞 候補作
かすかな希望を信じる人間の行く末を、慈しみ深く描いた未来の人類史ーー
遠い未来、衰退の危機を認めた人類は、「母」のもと、集団どうしを隔離する生活を選ぶ。異なる集団の交雑で、新しい遺伝子を持ち、進化する可能性のある人間の誕生に賭けて。かすかな希望を信じる人間の行く末は!?・・
「冥途あり」 長野 まゆみ(著)
第68回(2015年)野間文芸賞 受賞作
昭和の原風景とともに描き出すある家族の物語
川辺の下町、東京・三河島。そこに生まれた父の生涯は、川の流れのようにおだやかだったーーと信じていた。亡くなった父の意外な横顔に触れた娘の家族のルーツをめぐる旅が始まる。
「虚人たち」 筒井 康隆(著)
時間に関する実験的な作品
同時に、しかも別々に誘拐された妻と娘の悲鳴がはるかに聞こえる。自らが小説の登場人物であることを意識しつつ、主人公は必死に捜索するが!?・・ 超虚構文学の幕開けとなった記念碑的作品。














