【コスタ賞】歴代受賞作一覧|過去にはウィットブレッド文学賞とも

コスタ賞の歴代受賞作品を一覧で掲載しています。

イギリス、アイルランド在住の作家に与えられる文学賞です。

歴史があり、「ウィットブレッド賞」という名称で呼ばれていたこともありました。

コスタ賞とは!?

コスタ賞は、イギリス、またはアイルランド在住の作家に与えられる英語文学賞です。

部門には、「第一小説部門」「小説部門」「児童文学部門」などがあります。

【第一小説部門】とは、「最優秀新人賞」のことで、デビューしたばかりの作家による、最初の長編小説に贈られる賞となります。

1971年~2005年までは、ウィットブレッド賞という名称でした。

50周年となる、2021年(2022年授与)の回で終了となりました。

 

【コスタ賞】歴代受賞作一覧

2021年【第一小説部門】
「オープン・ウォーター」 ケイレブ・アズマー・ネルソン(著)
オープン・ウォーター
左右社
発売日:2023/4/27

[2022年] ブリティッシュ・ブック・アワード新人賞 受賞作

詩情豊かに芸術への愛を存分に込めて綴った、デビュー長編小説

2017年冬、サウスイースト・ロンドン。「きみ」は写真家で、「彼女」はダンサー。出逢った2人は、アフリカ系イギリス人のコミュニティやカルチャーの中で、「一番の親友」になり、やがて恋人になる。理不尽に打ちのめされながらも、ゼイディー・スミス、バリー・ジェンキンス、ケンドリック・ラマーといった実在のアフリカ系アーティストたちの作品で彩られたこの大海原(オープン・ウォーター)へと、意思を持って漕ぎだしてゆくーー

 

2020年【小説部門】
「マーメイド・オブ・ブラックコンチ」 モニーク・ロフェイ(著)

カリブ海地域のマジック(魔術的)リアリズム小説

1976年。カリブ海に浮かぶブラックコンチ島。漁師のデイヴィッドは、伝説の存在である人魚・アイカイアと出会い、惹かれていくが、島の釣り大会でアメリカ人親子がアイカイアを釣り上げてしまう!?・・

カリブ海地域の70年代の混沌などを描いた傑作。マーガレット・アトウッド(誓願・侍女の物語)も絶賛。

 

2018年【第一小説部門】
「イヴリン嬢は七回殺される」 スチュアート・タートン(著)
イヴリン嬢は七回殺される
文藝春秋
発売日:2022/7/6

週刊文春ミステリーベスト10 第2位

本格ミステリ・ベスト10 第2位

館ミステリ+タイムループ+人格転移の超絶SF本格ミステリ

森の中に建つ屋敷〈ブラックヒース館〉。ハードカースル家に招かれた多くの客が、夜に行われる仮面舞踏会で社交に興じていた。そこに、わたしは、全ての記憶を失って辿り着いた。しかし、目覚めると、時間が同じ日の朝に巻き戻って、意識が別の人間に宿っていることに気づく。そこに、仮面をかぶった人物がささやく。「今夜、令嬢イヴリンが殺される。」と・・

 

2018年【小説部門】
「ノーマル・ピープル」 サリー・ルーニー(著)
ノーマル・ピープル
早川書房
発売日:2023/1/6

英語圏で150万部突破、世界40言語以上の長篇小説。Hulu/BBCドラマ化。

出身家庭の格差やすれ違い、誤解で引き裂かれ、お互いを傷つけ合い、慰め合うマリアンとコネルの関係の行方は!?ーー

幼馴染みのマリアンとコネル。2人は高校で互いに惹かれ合い、付き合うことにしたが、ふとしたことで別れてしまう。その後、ダブリンの同じ大学に通うが!?・・

 

2016年【小説部門】
「終わりのない日々」 セバスチャン・バリー(著)
終わりのない日々
白水社
発売日:2023/6/2

インディアン戦争、南北戦争を戦っていく西部劇小説

19世紀半ば。アイルランドで家族を失い、アメリカ大陸に渡ってきたトマス・マクナルティ。頼るものがない国で、トマスを孤独から救ったのは、宿無しの少年ジョン・コールだった。その後、2人は、ミズーリ州の鉱山町の酒場で仕事を見つける。やがて、食いっぱぐれのない軍隊に入ると、先住民との戦いや南北戦争を共に戦っていき!?・・

 

2015年【児童文学部門】
「嘘の木」 フランシス・ハーディング(著)
嘘の木
東京創元社
発売日:2022/5/18

コスタ賞大賞・児童書部門 ダブル受賞

bookaholic認定【2017年度】翻訳ミステリーベスト10 第1位

19世紀イギリスを舞台に、真実を追い求める少女を描いたファンタジーミステリー

ファンタジー文学界の巨匠、フランシス・ハーディングのデビュー作。カーネギー賞など多くの賞を受賞してきた作家の傑作。

 

2014年【小説部門】
「両方になる」 アリ・スミス(著)
両方になる
新潮社
発売日:2018/9/27

[2015年] ベイリーズ賞(現:女性小説賞)

四季4部作の前作にあたる小説ーー

現代の英国に暮らす少女と、15世紀のイタリアで活躍した画家の物語。2人の物語が、時空を超えて響き合う。

 

2013年【小説部門】
「ライフ・アフター・ライフ」 ケイト・アトキンソン(著)
ライフ・アフター・ライフ
東京創元社
発売日:2020/5/29

人生の分かれ道について考えさせられる傑作

正しく生きられるまで何度でも生きなおせるとしたら!?--

臍の緒が首に巻きつき、産声もあげずに死亡したアーシュラ。しかし、もし死ななかったとしたら!? 何度も生まれ、様々な死を迎え、幾つもの別の生を生きる1人の女性。スペイン風邪で、溺れて、屋根から落ち、ロンドン大空襲で・・ 様々な人生を生きるひとりの女性の物語。

 

2012年【小説部門】
「罪人を召し出せ」 ヒラリー・マンテル(著)
罪人を召し出せ
早川書房
発売日:2013/9/20

[2012年] ブッカー賞 受賞作

ブッカー賞受賞作「ウルフ・ホール」に続き、トマス・クロムウェルの人生を描く傑作

歴史小説。16世紀英国、国王・ヘンリー8世が世継ぎを望む中、王妃の不貞の噂が宮廷をかけめぐり!?・・

 

2011年【児童文学部門】
「ブラッドレッドロード 死のエンジェル」 モイラ・ヤング(著)
ブラッドレッドロード・死のエンジェル
SBクリエイティブ
発売日:2013/2/19

文明が滅びた世界。ひとりの少女が立ち上がるーー

仲間と出会い、命がけで試練を乗り越えていく姿を描いた、愛と勇気の物語。

近未来。 高度な文明が滅び、砂漠化した地球。生き残った人間たちは原始的な生活を営んでいた。シルバーレイクという湖のほとりに生まれ、外の世界を知らずに育った少女・サバ。18歳になったある日、謎の男たちがやってきて、双子の兄をさらい、父を殺して去っていった。連れ去られた兄を助けるため、サバは未知の世界へと旅立つが!?・・

 

2009年【小説部門】
「ブルックリン」 コルム・トビーン(著)
ブルックリン
白水社
発売日:2012/6/2

ジョイス、マクガハン、トレヴァーの系譜を継ぐ、アイルランド文学の至宝

当時の社会と文化の細部を鮮やかに再現し、巧みな会話と心理描写が冴えわたる傑作長編

1951年から2年間。舞台は、アイルランドの田舎町・エニスコーシーとニューヨークのブルックリン。若い娘・アイリーシュは、エニスコーシーで母と姉と暮らす。しかし、職を求め、神父の斡旋でブルックリンに移住する。そして、アイリッシュ・コミュニティの若い娘たちが住む下宿屋に暮らし、デパートの店員となる。やがて、イタリア移民の若者トニーと恋に落ちるが、思わぬ事情でアイルランドに帰国する。ブルックリンへ戻るつもりでいたが、地元でハンサムなジムと再会し・・

 

2006年【第一小説部門】
「優しいオオカミの雪原」 ステフ・ペニー(著)
優しいオオカミの雪原
早川書房
発売日:2008/2/13

 

2006年【小説部門】
「震えるスパイ」 ウィリアム・ボイド(著)
震えるスパイ
早川書房
発売日:2008/8/1

第2次大戦が背景のスパイ小説

1976年、イギリス。英語教師のルースは、母のサリーから手記を渡される。そこには、イギリス諜報部員で対独活動のスパイをしていたサリーのことが書かれていて!?・・

 

おわりに

のちに、3度受賞となるケイト・アトキンソンは「博物館の裏庭で」で、1995年にウィットブレッド賞(現:コスタ賞)を受賞しています。

博物館の裏庭で
新潮社
発売日:2008/8/1

4世代に渡る家族の歴史を描いた年代記で、「偉大なる英国小説」とも言われています。