日本の文豪作家の古典的名作一覧|明治~昭和(戦中・戦後)まで

日本の古典文学の傑作をまとめています。

日本人初のノーベル文学賞作家など、知らない人のいない、作家の小説です。

明治時代~大正、昭和初期に活躍した日本文学の礎を築いた文豪作家の名作です。

日本の古典文学の傑作一覧

昭和(戦中・戦後)時代の文豪

「花ざかりの森・憂国」 三島 由紀夫(著)

花ざかりの森・憂国
新潮社
発売日:2020/10/28

戦後日本文学における最高の耽美主義(たんびしゅぎ)作家のひとり

16歳の実質的デビュー作「花ざかりの森」など13編

二・二六事件で逆賊と断じられた親友を討たねばならぬ懊悩(おうのう)に、武山中尉は、自刃を決意する。夫の覚悟に添う夫人との濃厚極まる情交と壮絶な最期を描く、エロスと死の真骨頂「憂国」。

 

「万延元年のフットボール」 大江 健三郎(著)

万延元年のフットボール
講談社
発売日:1988/4/4

ノーベル文学賞を受賞

幕末から現代につなぐ民衆の心、戦後世代の切実な体験と希求を結実ーー

友人の死に導かれ夜明けの穴にうずくまる僕。安保闘争で傷ついた鷹四。障害児を出産した菜採子。それぞれの登場人物たちが、四国の谷間の村をさして軽快に出発した。万延元年の村の一揆をなぞるように、神話の森に暴動が起る。

 

「人間失格」 太宰 治(著)

人間失格
新潮社
発売日:2006/1/1

デカダン派(退廃派)は、戦後に活躍した「無頼派」作家を指す

太宰治、捨て身の問題作

「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな告白から男の手記は始まる。自分を偽り、ひとを欺き、過ちを犯す。「失格」の判定を自らに下す。しかし、ある女性は語る。「とても素直で、よく気がきいて(中略)神様みたいないい子でした」と。

 

「細雪」 谷崎 潤一郎(著)

細雪
新潮社
発売日:1955/11/1

唯美主義的で華麗な文体

昭和初期の喧噪をよそに流れる関西上流階級社会の日々ーー

船場の旧家・蒔岡家の美しき四姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子。それぞれが織りなす人間模様の小説絵巻。姉妹のうちで一番の美人・三女の雪子は、縁談がまとまらず、30を過ぎて未だに独身。幸子夫婦は心配して奔走するが、月日が経っていき!?・・

 

「蟹工船」 小林 多喜二(著)

蟹工船
新潮社
発売日:2008/8/29

プロレタリア文学の金字塔

カムチャッカ沖での蟹漁。蟹工船の内部。労働環境に苦しむ労働者たちは、集団として団結し抵抗し、闘争に立ち上がる。しかし、監督は「帝国海軍」を使い、彼らを弾圧し!?・・

日本のプロレタリア文学の代表的な作家として、国際的な評価も高い。



大正~昭和(戦前)時代の文豪

「雪国」 川端 康成(著)

雪国
新潮社
発売日:2022/5/27

日本人初のノーベル文学賞を受賞

徹底した情景描写で日本的な「美」を結晶化させた不朽の世界的名作ーー

新緑の山あいの温泉で、島村は、駒子という美しい娘に出会う。駒子は、三味線が上手で、肌は陶器のように白かった。その年の暮れ、島村は、彼女に会うために汽車へ乗り込む。すると、同じ車両にいた葉子という娘が気になり!?・・

 

「伊豆の踊子」 川端 康成(著)

伊豆の踊子
新潮社
発売日:2022/6/24
大きな目が美しく光った……

時を超え読み継がれる永遠の青春小説

1人で伊豆を旅していた旧制高校生の「私」。途中、旅芸人の一行を見かけ、美しい踊子から目が離せなくなる。彼女と親しくなりたいが、「私」は声をかけられない・・ しかし、偶然、芸人たちから話しかけられ、「私」と踊子との忘れられない旅が始まり!?・・

 

「羅生門」 芥川 龍之介(著)

羅生門
青空文庫POD
発売日:2017/1/14

人間心理を描いた不朽の名作

下人の心理描写を通して問いかける。1つの事件を、複数の登場人物が、それぞれの視点で語る。

 

「暗夜行路」 志賀 直哉(著)

暗夜行路
新潮社
発売日:1990/3/19

日本近代文学の最高峰

「小説の神様」と称された白樺派の重鎮の作品

ひとは過ちをどこまで、赦せるのだろうーー

祖父と母との過失の結果、この世に生をうけた謙作。母の死後、祖父に引きとられ成長する。やがて、謙作は、京都の娘・直子に恋し結婚する。しかし、直子は、謙作の留守中、いとこと過ちを犯す。苛酷な運命に直面し、自暴自棄に押し流されそうになりながらも、強い意志力で幸福をとらえようとする謙作の姿を描く。

 

「銀河鉄道の夜」 宮沢 賢治(著)

銀河鉄道の夜
新潮社
発売日:1989/6/19

永遠の未完成の傑作

貧しく孤独な少年・ジョバンニは、親友・カムパネルラと銀河鉄道に乗り、夜空の旅をする。どこまでもどこまでも一緒に行こうーー

 

明治時代の文豪

「吾輩は猫である」 夏目 漱石(著)

吾輩は猫である
KADOKAWA
発売日:1962/9/13

夏目漱石の処女作にして代表作

漱石の名を高からしめた作品ーー

苦沙弥先生に飼われる、1匹の猫「吾輩」が観察する人間模様。ユーモアや風刺を交え、猫に託して展開される人間社会への痛烈な批判。

 

「こころ」 夏目 漱石(著)

こころ
新潮社
発売日:2004/3/1

日本文学における心理小説の最高峰

発行部数700万部、日本で1番売れたとされる近代文学を代表する名作

親友を裏切り、恋人を得た。しかし、親友は自殺した。増殖する罪悪感と焦燥・・。エゴイズムと心の機微、罪への葛藤などが描かれる。知識人の孤独な内面を抉る、高校の教科書にも掲載された作品。

 

「破戒」 島崎 藤村(著)

破戒
新潮社
発売日:2005/7/1

近代日本文学の頂点をなす傑作

日露戦争を通過した戦後文学の最初の新しい旗

明治後期、部落出身の教員・瀬川丑松は、父親から身分を隠せと戒められていた。しかし、解放運動家・猪子蓮太郎の壮烈な死に心を動かされ、父の戒めを破ってしまう。結果、社会は丑松を追放し、彼はテキサスをさして旅立つ。

 

「舞姫」 森 鴎外(著)

舞姫
筑摩書房
発売日:2006/3/10

ロマン主義文学作品

ドイツを舞台に描かれる国籍を越えた悲恋の物語

19世紀末、世界が現在よりまだ遠かった明治時代。東京帝国大学を首席で卒業し、エリートのレールを歩んできた官吏・太田豊田郎。国費で留学したベルリンで、ダンサーのエリスと出会う。豊太郎はエリスに惹かれ、2人は恋に堕ちるが!?・・

 

「にごりえ・たけくらべ」 樋口 一葉(著)

にごりえ・たけくらべ
新潮社
発売日:2003/1/1

明治女流文学の第一人者

森鷗外、幸田露伴に絶賛されたロマン主義文学作品

24歳6ヵ月の人生、その晩年に書かれた名作8作ーー

社会の底辺で悶える女を描いた「にごりえ」。14歳の美登利と、僧侶になる定めの信如との思春期の恋を描いた「たけくらべ」。

 

「みだれ髪」 与謝野晶子(著)

みだれ髪
角川春樹事務所
発売日:2011/4/15

恋をすることさえ罪だった時代に、女性の官能を謳いあげた歌集

恋の歌集、それは一大センセーションだったーー

青春の情熱を瑞々しくほとばしらせる。

 

「武蔵野」 国木田 独歩(著)

武蔵野
KADOKAWA
発売日:2016/3/25

自然主義文学の先駆者・国木田独歩の作品

日本の自然主義の先駆けと称された表題作など、初期の名作を収録した第一短編集。

人気アニメ「文豪ストレイドッグス」とコラボレーションした特別カバーの新装版

 

「歌行燈・高野聖」 泉 鏡花(著)

歌行燈・高野聖
新潮社
発売日:1950/8/15

幽谷に非現実境を展開する「高野聖」他、浪漫の名作「歌行燈」「女客」「国貞えがく」「売色鴨南蛮」収録

幽玄神怪、超理念の領域へーー

飛騨天生(あもう)峠、高野の旅僧は、道に迷った薬売りを救おうと後を追う。蛇や山蛭の棲む山路を切り抜け辿りついた峠の孤家(ひとつや)で、僧は妖艶な美女にもてなされるが!?・・ 彼女は、男を畜生に変えてしまう妖怪であった・・

 

「小説神髄」 坪内 逍遥(著)

小説神髄
岩波書店
発売日:2010/6/16

日本で初めての近代小説論

近代文学史の黎明に名を刻む文学評論。初期評論5篇

若き文学士・坪内逍遥の近代小説の理論的基盤を提供した意欲あふれる小説論。「小説の主脳は人情なり、世態風俗これに次ぐ。」小説を書くために、まず小説とは何かを知らなければならなかった時代の1冊。

 

「浮雲」 二葉亭 四迷(著)

浮雲
発売日:2025/8/24

日本の近代小説の始祖

写実主義文学の先駆者で、近代文学の扉を開いた人物

坪内逍遥の理論に影響を受け、発表された作品(現代語訳)

政府の官吏である内海文三は、叔父の家に身を寄せながら、許嫁のお勢との将来を夢見ていた。しかし、免職をきっかけに、周囲の人々の態度が変わり、お勢の心も次第に彼から離れていき!?・・ 青年と女性たちのすれ違う心模様。