【2025年最新】翻訳小説の新刊(海外文学作品)-大河など洋書

2025年発売の新刊から、おすすめの小説をまとめています。

ミステリー以外のジャンルのおすすめ新刊作品を掲載しています。

マジックリアリズム小説や感動作、中国語文学の傑作など。

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【新刊】翻訳文学小説の発売日(月別)

11月発売のおすすめ新刊
「夢遊の大地」 ミア・コウト(著)
夢遊の大地
国書刊行会
発売日:2025/11/25

現代アフリカ文学最重要作家の映画化された代表作

東アフリカ、モザンビーク。長引く内戦で荒廃した地。戦火を逃れ、どこまでも続く道路を歩いているひとりの老人と、記憶を失った少年。夢遊の大地に翻弄されるふたりの行き着く先は!?・・

 

12月発売のおすすめ新刊
注目!「沈黙をあなたに」 マリオ・バルガス=リョサ(著)
沈黙をあなたに
集英社
発売日:2025/12/15

2025年4月に逝去したノーベル賞作家でペルーの巨匠、最後の小説

ラテンアメリカ文学を牽引した巨匠の喜劇と悲劇、音楽と本と祖国への愛に満ちた人間賛歌ーー

クリオーリョ音楽の研究者・トーニョが出会った、世界で最も美しいギターの音色。その奏者であるラロ青年の死。それは、リマ近郊で暮らすトーニョの人生を変えてしまった。この国の音楽、彼について、を「本に書かなくては」と使命感に燃えるトーニョだが!?・・

 

「天空の都の物語」 アンソニー・ドーア(著)
天空の都の物語
早川書房
発売日:2025/12/17

ピュリッツァー賞受賞作「すべての見えない光」の著者の最新作

陥落を前にしたコンスタンティノープル、現代アメリカの図書館、未来の宇宙船。異なる時空を生きる人々が古代ギリシャの物語により繋がっていき!?ーー

 

注目!「光と糸」 ハン・ガン(著)
光と糸
河出書房新社
発売日:2025/12/23

2024年・ノーベル文学賞受賞後に刊行された初の単行本

命と光をめぐる祈りのメッセージ。

 

「虹の女神が涙したとき」 セシリア・マンゲラ・ブレイナード(著)
虹の女神が涙したとき
幻戯書房
発売日:2025/12/24

半自伝的なマジックリアリズム小説にして歴史証言の文学

太平洋戦争時、日本軍の侵攻に抵抗するフィリピンの住民たちが自由のために戦う中、ひとりの少女が、神話的想像力でエンパワメントを歌い求めるーー

 

「モンキービーチ(仮)」 イーデン・ロビンソン(著)
モンキービーチ
彩流社
発売日:2025/12/29

カナダ先住民女性作家によるマジックリアリズム小説



10月発売のおすすめ新刊
「彷徨:あなたが選ぶ赤い靴の冒険」 インタン・パラマディタ(著)
彷徨:あなたが選ぶ赤い靴の冒険
春秋社
発売日:2025/10/18

英国PEN翻訳賞 受賞作

インドネシアのフェミニズムの旗手による移動と境界をめぐる傑作

物語の展開はあなたが決める、ゲームブック形式の長編。ジャカルタで英語教師をしている「あなた」は悪魔から赤い靴を譲り受ける。どこへ行って何をするかはあなた次第の冒険。ニューヨークか、カリフォルニアか、アムステルダムの歓楽街に迷い込むのか!?・・

 

「焚殺 歴史の闇に隠されたあるゲイ・クラブの悲劇」 ロバート・W・フィーゼラー(著)

[2019年度] エドガー賞【犯罪実話部門】受賞作

[2019年度] ラムダ文学賞LGBTQ+新人作家賞 受賞作

アメリカ史上、同性愛者を標的にした最大の大量殺人事件。1973年、アメリカ南部ニューオーリンズのゲイ・クラブ〈アップステアーズ・ラウンジ〉で起きた放火事件。32人が命を落とした事件の根深い差別を浮き彫りにしたノンフィクション。

 

「いつかどこかにあった場所」 サラ・ピンスカー(著)
いつかどこかにあった場所
竹書房
発売日:2025/10/27

ネビュラ賞受賞の常連作家、サラ・ピンスカーの最新作

奇想と現実の狭間を歩む、記憶を揺さぶる奇想短篇集

「二つの真実と一つの嘘」「センチュリーはそのままにしておいた」「オークの心臓集まるところ」「科学的事実!」など..

 

注目!「プレイグラウンド」 リチャード・パワーズ(著)
プレイグラウンド
新潮社
発売日:2025/10/30

ポストモダン以降の現代アメリカ文学の最重要作家の最新作

急速なテクノロジーの進化とその更に先を描く、謎と驚異に満ちた物語ーー

南太平洋に浮かぶ小島。新しい国を作るとのことで、IT業界の寵児が訪れるとの噂で沸いていた。しかし、島には、彼のかつての親友が家庭を築いていて!?・・

テクノロジーと人間の相克、友情の行方。文学の可能性を映し出す1冊。

 

「南洋人民共和国備忘録」 黄 錦樹(著)
南洋人民共和国備忘録
白水社
発売日:2025/10/30

マラヤ共産党をめぐる24篇ーー

マレーシア華人の集団の記憶とトラウマ。マレーシア華人作家の最新作。日本オリジナル編集で発売。

 

9月発売のおすすめ新刊
注目!「風起隴西 三国密使伝」 馬 伯庸(著)
風起隴西・三国密使伝
早川書房
発売日:2025/9/3

「両京十五日」で、このミステリがすごい2025年版【海外編】第1位の作家の最新作

「西遊記事変」に続く、著者翻訳の第3作目

三国時代の中国。魏・呉・蜀の三国統一の戦いは苛烈を極め、蜀の諸葛亮による魏への侵攻が続いていた。蜀の間諜である陳恭は、魏へと潜入をすることになるが!?・・

 

8月発売のおすすめ新刊
注目!「アントカインド」 チャーリー・カウフマン(著)
アントカインド
河出書房新社
発売日:2025/8/27

「マルコヴィッチの穴」「エターナル・サンシャイン」のアカデミー賞作家・カウフマンの初小説が、ついに日本上陸

トランプ復活&暴走を予言!?ーー

奇想天外で危険な〈読むカルト映画〉ポストモダンの饒舌思考。制作期間90年・上映時間90日の「究極の映画」の謎をめぐり、記憶の深淵へーー

「人生観を変えてくれる、ユニークで大胆な傑作。“人生”に対して幻想と矛盾を抱える、すべての迷える人におすすめしたい」 by フランシス・フォード・コッポラ

 

「スカートをはいたドン・キホーテ」 ベニート・ペレス゠ガルドス(著)
スカートをはいたドン・キホーテ
幻戯書房
発売日:2025/8/26

「ドン・キホーテ」のパロディーたるスペイン自然主義文学

首都マドリードの都市空間の綾を読み解く都市小説の傑作長編

マリオ・バルガス゠リョサに「20世紀初頭の前衛小説に先んじた手法」と称された1冊。

 

「最果ての子供たち」 ニコラ・マチュー(著)
最果ての子供たち
早川書房
発売日:2025/8/6

[2018年](仏)ゴンクール賞 受賞作

かつて製鉄で栄えた「限界都市」に生まれた少年の8年間の青春ーー

1992年、東フランスの錆びれた町。14歳のアントニーは、盗んだカヌーで辿り着いたビーチで少女と出会う。その出会いは、彼の世界を一変させた。

 

「7」 トリスタン・ガルシア(著)
7
河出書房新社
発売日:2025/8/14

フランスの小説家・哲学者による全7編の短編小説

7つの世界が交差する圧巻の大作ーー

麻薬の売人、ロックスター、元モデル、革命家、宇宙人を待つ兄弟、分断世界の監視人、そして・・ 全く異なった6つの作品が最後の7つ目の物語の中で繋がり、生・死・愛についての壮大な物語に!?・・

 

「激動の時代」 マリオ・バルガス゠リョサ(著)
激動の時代
作品社
発売日:2025/8/6

南米文学の巨匠・マリオ・バルガス=リョサの最新作

冷戦下のグアテマラを舞台に、国際政治の闇を描いた長編

1954年、グアテマラ。10年に渡り、社会と経済を革命してきたハコボ・アルベンス政権が崩壊し、カルロス・カスティーリョ・アルマスを大統領とした独裁政権が樹立される・・

 

7月発売のおすすめ新刊
「四維街一号に暮らす五人」 楊 双子(著)
四維街一号に暮らす五人
中央公論新社
発売日:2025/7/8

全米図書賞受賞作家の台中ローカル食卓物語

「台湾漫遊鉄道のふたり」で様々な文学賞の評価を得た著者の最新作

台湾グルメ×レトロ建築×女子共同生活。100年前の台湾料理レシピとともに、ある家族の苦い歴史と5人の孤独・・

 

「修道院覚書:バルタザールとブリムンダ」 ジョゼ・サラマーゴ(著)
修道院覚書:バルタザールとブリムンダ
河出書房新社
発売日:2025/7/29

ノーベル賞作家サラマーゴの最高傑作【新訳決定版】

左手を失った帰還兵・バルタザールと、不思議な力を持つブリムンダの愛の物語。

 

「第七問」 リチャード・フラナガン(著)
第七問
白水社
発売日:2025/7/31

ベイリー・ギフォード賞 受賞作

「奥のほそ道」で、ブッカー賞を受賞した著者の最新作

終末的未来を描いた小説家、原爆開発の端緒を開いた物理学者、〈死の鉄路〉から生還した父と家族、流刑地だった国と人々の歴史を描くーー

 

6月発売のおすすめ新刊
注目!「ジェイムズ」 パーシヴァル・エヴェレット(著)
ジェイムズ
河出書房新社
発売日:2025/6/27

[2024年] 全米図書賞 受賞作

[2025年度] ピュリツァー賞 受賞作

ニューオリンズ、ミシシッピ川。ハックルベリー・フィンの冒険を、奴隷のジムの視点から描いた作品

 

「ムーア人による報告」 レイラ・ララミ(著)
ムーア人による報告
白水社
発売日:2025/6/1

実在の報告書を元に実在した奴隷の視点から再構築

1528年、スペインの征服者(コンキスタドール)のナルバエス率いる探検隊は、現在のフロリダ州に上陸、インディオの村で金塊を発見し、金の出所と思われる都を探す。モロッコ出身の黒人奴隷・ムスタファは、探検隊に同行していたが、探検隊は病気、物資不足、人肉食、部族の襲撃などで壊滅し!?・・

 

「盲目の梟」 サーデク・ヘダーヤト(著)
盲目の梟
白水社
発売日:2025/6/18

ブルトンが絶讃した狂気と幻覚の手記

ペルシア語文学史上に現われた「モダニズムの騎士」による代表作を含む中短篇集

20世紀イランを代表する作家で、イラン現代文学の確立に大きく貢献した作家

ドストエフスキー、カフカ、ポーなどの西欧文学と、仏教のニルヴァーナ、イランの神秘主義などの東洋思想が融合した表題作と、紀行文「エスファハーンは世界の半分」などを収録。

 

5月発売のおすすめ新刊
「水脈を聴く男」 ザフラーン・アルカースィミー(著)
水脈を聴く男
書肆侃侃房
発売日:2025/5/7

[2023年] アラブ小説国際賞 受賞作

オマーン生まれの小説家の作品。4作目の作品が、アラブ小説国際賞を受賞しました。

井戸で発見された溺死体から取り出された胎児。水源を探し当て、村を旱魃から救った少年の評判は遠方までどどろき、「水追い師」として各地で引き手あまたとなるが!?・・

 

注目!「海風クラブ」 呉 明益(著)
海風クラブ
KADOKAWA
発売日:2025/5/13

[2023年] 台湾書店大賞【小説賞】受賞作

現代台湾文学を牽引する作家の最新作

神話と現実が混じりあう感動巨編ーー

白い犬のあとを追いかけてきたタロコ族の少年と、父親から逃げてきた少女。2人は、山の深い洞穴で出会う。そんな山は、巨人の体であった。最後の巨人・ダナマイの言葉を解すのは、傷を負った動物たち。舞台は、原住民と漢人、祖霊と神が宿る台湾東部の海豊村。村では、山を切り崩すセメント工場の計画が持ち上がり、巨人と人間の運命が再び交差し!?・・

 

「雨雲の集まるとき」 ベッシー・ヘッド(著)
雨雲の集まるとき
雨雲出版
発売日:2025/5/16

人間の本質を描いたアフリカ文学の傑作

貧困、開発、宗教、民主主義、ジェンダー、部族主義と向き合いながらーー

アパルトヘイト時代の南アフリカ。ジャーナリストの青年・マカヤは、政治犯として刑務所で2年間を過ごしていた。国境フェンスを乗り越え、新たな人生へ踏み出すために闇に紛れていた。辿り着いたのは、独立前夜の隣国ボツワナの村ホレマ・ミディ。しかし、非人間的なアパルトヘイト社会の南アフリカとは違う自由の国であるはずのボツワナにも、抑圧者は存在した・・

 

注目!「至上の幸福をつかさどる家」 アルンダティ・ロイ(著)
至上の幸福をつかさどる家
春秋社
発売日:2025/5/21

インドのブッカー賞作家の20年ぶりの新作長編小説

ヒジュラーのアンジュムは、荒廃した墓場に家を建てて住み始めた。やがて、家はゲストハウスになり、そこで様々な傷を抱えた人々の人生が交錯する。カシミールでの紛争、首都の抗議運動など、現代インド史の出来事を寓話的に織り交ぜながら!?・・

 

4月発売のおすすめ新刊
「タイヤル・バライ」 トマス・ハヤン(著)
タイヤル・バライ
田畑書店
発売日:2025/4/5

台湾原住民族を理解するための1冊

タイヤル族が現実世界で味わった怪異現象や荒唐無稽な出来事とは!?ーー

植民統治下で起こったタイヤル族は、自分たちの心の核心である文化を、どのように直視したのか。幽霊の対話が異なる時空を行き来しながら、物語が進んでいく。植民統治下に命を落としていった霊魂を救済する台湾原住民文学の秀作。

 

「血統書」 パトリック・モディアノ(著)
血統書
国書刊行会
発売日:2025/4/18

ノーベル文学賞作家の文学的自伝

わたしは血統書をもっているようなふりをする一匹の犬なのだーー

ドイツ占領下のパリ。混乱の時代。フランス当局の「ユダヤ人狩り」を逃れながら闇市に暗躍した父親の怪しげな行動、子供を放り出して舞台や巡業あるいは、遊びに飛び回る母親。両親に放り出された孤独を生きながら、作家として立つ22歳までの日々とは!?・・

 

「割れたグラス」 アラン・マバンク(著)
割れたグラス
国書刊行会
発売日:2025/4/22

現代アフリカ文学のヒップスター、コンゴ共和国出身の著者の代表作

数々の文学賞に輝く1冊

コンゴ共和国の港湾都市のバー。ツケ払いお断り”の主人《頑固なカタツムリ》の依頼で、《割れたグラス》は、常連客たちとの日々を一冊のノートに書き留めていく。何枚ものオムツを穿いた《パンパース男》、誰よりも長く放尿できると豪語する《蛇口女》など酔客たちの奇怪な逸話と、自身についても書きはじめ!?・・

 

3月発売のおすすめ新刊
「彼女を見守る」 ジャン=バティスト・アンドレア(著)
彼女を見守る
早川書房
発売日:2025/3/5

【2023年】仏ゴンクール賞 受賞作

両大戦間の激動の時代を生きる2人の恋愛模様

第一次世界大戦後、イタリア北西部の村。貧しい家に生まれた石工の弟子・ミモ。城館に住む侯爵家の娘・ヴィオラ。出会う筈のない2人は惹かれあうが!?・・

 

「水の流れ」 クラリッセ・リスペクトル(著)
水の流れ
河出書房新社
発売日:2025/3/26

日本翻訳大賞受賞作「星の時」著者による、世界文学の極点

ブラジルのヴァージニア・ウルフとも、マンスフィールドと並ぶとも言われる作家の最新作

音楽的な言葉の流れ。今、この瞬間の生を描く。「わたし」から「あなた」へ、思考の背後に潜むものを求める言葉の奇蹟。

 

2月発売のおすすめ新刊
注目!「虚言の国 アメリカ・ファンタスティカ」 ティム・オブライエン(著)

ピュリッツァー賞候補作家の20年ぶりの奇想天外な物語

虚言症が蔓延するアメリカで、稀代の嘘つき男が仕掛ける!?ーー

中年男・ボイドは、一流のジャーナリストからフェイクニュースの王に転落する。カリフォルニアの田舎町で、デパートの店長をしている彼は、地元銀行のアンジーに銃をつきつけ、8万1千ドルと彼女を連れ、逃避行に出る。アメリカを縦断するボイドと、大富豪、悪徳警官、美人妻、殺人者など、追う者と追われる者が入り乱れ、全米を疾走するが!?・・

 

「君のためなら千回でも」 カーレド・ホッセイニ(著)
君のためなら千回でも
KADOKAWA
発売日:2025/2/25

世界800万部突破

120週連続でNYタイムズ紙ベストセラーIN

1975年、アフガニスタン。裕福な家に生まれた僕は、召使いのハッサンと兄弟のように育つ。凧合戦の日、「君のためなら千回でも!」と凧を追いかける彼を、僕は裏切ってしまう・・ 2001年、911テロ直前の米国で、僕は一本の電話を受ける。それは、償いの旅の始まりとなり!?・・

 

1月発売のおすすめ新刊
「美は傷」 エカ・クルニアワン(著)
美は傷
春秋社
発売日:2025/1/8

マジックリアリズム文学の大河小説

ジャワ南部の港町に生まれた娼婦・デウィ・アユ。その一族を襲った悲劇。植民地統治、占領、独立、政変など、暴力の歴史と共に、神話、伝説、寓話などが絡み合う奇想天外な物語。

 

「城南旧事」 林海音(著)
城南旧事
行知学園
発売日:2025/1/16

「台湾文学の祖母」と言われる作家の中国語文学の傑作

幼少期を過ごした北京での思い出を基にした自伝的小説

1920年代、北京。1920年代北京。台湾から引っ越してきた少女・英子は、北京の伝統的な街並み・胡同(フートン)の中を駆け回る。激しく変化する時代に翻弄されながら、生活する人々を描いた教科書にも掲載される1冊。