【動物文学・寓話小説20選】たぬき、馬、象、熊、ゴリラ、ペンギンなどの物語

動物がテーマの小説をまとめています。

動物文学の小説で、熊、ゴリラ、キツネ、象、馬、ペンギンなどの作品を掲載。

ライオン・ゴリラ・ハリネズミ・熊・キツネ・像・馬・ペンギンなど

ハリネズミ(鼠)

「ハリネズミの願い」 トーン・テレヘン(著)

ハリネズミの願い
新潮社
発売日:2016/6/30

2017年【翻訳小説部門】本屋大賞 受賞作

キノベス!2017(紀伊國屋書店スタッフがおすすめ)2016年 ベスト30 第2位

ネガティブすぎるハリネズミの姿が共感を呼んで9万5000部

臆病で気難しいハリネズミに友達はできるのか!?ーー

ある日、付き合いの苦手なハリネズミが、自分の針が嫌いで、誰かを招待しようと思い立つ。「親愛なる動物達へ、君たちみんなを僕の家に招待します。・・」「でも、誰も来なくてもだいじょうぶです。」早速、招待状を書き始めるが、手紙を送る勇気が出ない・・ もし、クマが来たら?・・ カエルが来たら?・・

 

「川の光」 松浦 寿輝(著)

川の光
中央公論新社
発売日:2018/5/22

キノベス!2007年度(紀伊国屋書店員がおすすめするベスト)第3位

安住の地を求め、困難を乗り越えてゆく物語

ちっぽけなネズミ3匹。工事により、川辺の住み家を追われたネズミのタータ親子。夏の終わり、安住の地を求めて上流を目指す旅がはじまる。そこで待ち受ける試練、出会い、友情など、チッチが跳ね、タータが走り、タミーが飛び出す!

子供~大人まで、あらゆる世代を虜にした物語。

 

「楽しい川辺」 ケネス・グレアム(著)

楽しい川辺
光文社
発売日:2025/5/13

優しく楽しい気持ちになれる動物文学

英国テムズ川流域に住んでいる純朴なモグラと人生経験豊かなカワネズミ。流行に目がなく後先考えずに行動するヒキガエルが巻き起こす騒動とは!?・・ 英国の美しい自然や文化を堪能しつつ。

 

タヌキ(狸)

「はたらくぽんぽこ神様~野の花商店街のおかず屋さん~」 水縞しま(著)

「カワイイ動物たちが大活躍!もふもふ小説コンテスト」 大賞 受賞作

がんばるお仕事女子のほっこりストーリー

さびれた商店街にある総菜屋「ふじの」。そこの店主・恵麻は、亡き祖母の味を守るため、赤字営業を続けていた。そんなある日、店の前に倒れているモフモフな生き物を発見する。お腹をすかせた、たぬきの神様・きぬ様は、「自分はこの町の神様」だと言う。。きぬ様は、「お礼に店を繁盛させてやる」と言うが!?・・

 

ウマ(馬)

「すべての美しい馬」 コーマック・マッカーシー(著)

すべての美しい馬
早川書房
発売日:2001/5/31

アメリカ文学の巨匠、コーマック・マッカーシーの名作

馬と少年のアメリカ青春小説

1949年。16歳の少年ジョン・グレイディは、自分の人生を選びとるため、親友と愛馬とメキシコへ越境する。途中、少年をひとり加え、3人は運命の渦中へ踏み込んでいくーー

完成度の高い「動物文学」で、国境3部作の「越境」もおすすめです。

 

「黄金旅程」 馳 星周(著)

黄金旅程
集英社
発売日:2024/9/20

実在の競走馬、ステイ・ゴールドをモデルにした物語

北海道の浦河で養老牧場を営んでいる装蹄師の平野敬。幼馴染・和泉亮介の両親から譲り受けた牧場だった。騎手だった亮介は、覚せい剤所持で刑務所に入っていた。栗木牧場生産の尾花栗毛馬・エゴンウレアを敬は注目していた。様々なトラブルが起こる中、エゴンに人生を託した人々の想いは、2勝馬脱却への奇跡を呼び起こせるのか!?ーー

 

ニワトリ(鶏)

「コックファイター」 チャールズ・ウィルフォード(著)

コックファイター
扶桑社
発売日:2020/4/30

ノワール(暗黒)小説の重鎮、チャールズ・ウィルフォードの闘鶏小説

伝説的カルト映画の原作。

アメリカ南部。プロの闘鶏家フランク・マンスフィールドは、闘鶏に命を懸けてきた。最優秀闘鶏家賞のメダルを手にするまでは、誰とも口をきかないという・・ しかし、サシの勝負に敗れ、最後の鶏まで失ったフランクは復活をかけ動き始めるが!?--

 

クマ(熊)

「ともぐい」 河﨑 秋子(著)

ともぐい
新潮社
発売日:2023/11/20

第170回(2023年下半期)直木賞 受賞作

動物文学の最高到達点 / 熊との闘いを描く熊文学

明治後期の北海道の山。熊爪は、山中で山男として熊をも狩る。マタギではなく、猟師でもない熊爪と穴持たずの熊、盲目の少女、ロシア戦争に向かう時代を背景に!?・・

 

「雪の練習生」 多和田 葉子(著)

雪の練習生
新潮社
発売日:2011/1/1

第64回(2011年) 野間文芸賞 受賞

ホッキョクグマ3代の物語

ホッキョクグマのクヌート。ベルリン動物園の大スターだったクヌートと母親のトスカ、祖母を主人公にした3話からなる1冊。

全米図書賞【翻訳文学部門】受賞作家による動物文学。

 

キツネ(狐)

「キツネとわたしの友情と生態」 キャサリン・レイヴン(著)

キツネとわたしの友情と生態
早川書房
発売日:2023/4/25

豊かな自然とキツネの傑作エッセイ

モンタナ州の自然豊かな地。1匹の野性キツネが、毎日、16時15分になると彼女の家の前にやってくる。生物学者の彼女は、徐々に友情を感じ始めるが!?--

 

「狐には向かない職業」 ジュノー・ブラック(著)

狐には向かない職業
早川書房
発売日:2023/9/5

地元紙記者のキツネのヴェラは、ヒグマの警察副署長オーヴィルと事件を追う。。 気難しいヒキガエルのオットーの死体が発見されたというのだが!?・・

 

象(ゾウ)

「象の旅」 ジョゼ・サラマーゴ(著)

象の旅
書肆侃侃房
発売日:2023/3/17

ノーベル文学賞作家による史実に基づく傑作

1551年、ポルトガル国王からオーストリア大公へ贈られたインド象。象使い、護衛の一隊などとの旅のドタバタ道中記。

 

ゴリラ

「ゴリラ裁判の日」 須藤 古都離(著)

ゴリラ裁判の日
講談社
発売日:2023/3/15

第64回 メフィスト賞 受賞作

アメリカのハランベ事件をモチーフにした物語

カメルーンで生まれたニシローランドゴリラのローズ。人間に匹敵する知能を持ち、手話で会話も出来る。アメリカの動物園で暮らし、夫にも恵まれるが、その夫は「檻に侵入した4歳の人間の子供を助けるために」という理由で銃で殺されてしまう。。ローズは、裁判で闘いを挑むが!?--

 

ペンギン

「ペンギンにさよならをいう方法」 ヘイゼル・プライア(著)

明日を生きる希望に満ちたペンギン文学の傑作

85歳の気むずかしいおばあちゃん、ヴェロニカ・マクリーディ。スコットランドにひとりで暮らし、動物番組を見たりしながら、自分の遺産をどうしようかと考えている。ある日、南極で行なわれる資金不足のアデリーペンギン研究に興味をひかれた彼女は、遺産を譲る相手としてペンギンがふさわしいと思う。そして、南極大陸へと一世一代の旅に出て!?ーー

 

「ペンギン・ハイウェイ」 森見 登美彦(著)

ペンギン・ハイウェイ
角川グループパブリッシング
発売日:2012/11/25

未知との出会いの物語

小学4年生の僕が住む町に、突然、ペンギン達が現れた。。この事件に、歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知った僕は、謎を研究するが!?・・

 

トラ(寅)

「タイガー」 SF・サイード(著)

タイガー
東京創元社
発売日:2025/8/29

アラビアンナイトなどにインスパイアされた奇妙で独創的な物語

奴隷制度が存続する帝国主義の英国。移民の両親をもつ少年・アダム。彼は、ある日、強盗に襲われたところを、1頭のトラに救われる。トラの肩に刺さっている矢を抜いてやると、トラは、世界の滅亡の秘密に通じる事実を告げる。世界とトラを救うべく、アダムは、馴染みの少女・サディとともに奔走するが!?・・

 

「雪豹(ユキヒョウ)」 ピーター・マシーセン(著)

雪豹(ユキヒョウ)
早川書房
発売日:1988/9/1

【全米図書賞】受賞作

特別な環境にのみ生息する雪豹(ユキヒョウ)が題材のネイチャーライティング。

ヒマラヤ奥地などに生きる雪豹(ユキヒョウ)の幻の生態。マシーセンは、伝説の動物を求め、山峡を縫うが登山行は困難を極め、辿り着いた先には!?--

雪豹(ユキヒョウ)を求めて秘境を分け入る自然描写豊かな実話。

 

ライオン

「ライオンの場所」 チャールズ・ウィリアムズ(著)

ライオンの場所
国書刊行会
発売日:2025/4/28

神学的スリラーの傑作幻想小説

ロンドンに近い田舎町。一頭の雌ライオンが見世物小屋から逃げ出した。青年・アンソニーは、雌ライオンが人を襲う瞬間を目撃する。しかし、その直後、咆哮する獣は巨大な雄ライオンになっていた。住人たちは己の本質を体現する〈天使〉に引き寄せられていくが!?・・

 

「動物農場」 ジョージ・オーウェル(著)

動物農場
KADOKAWA
発売日:2015/1/30

ジョージ・オーウェルの名作

全体主義を批判的に描いた風刺小説

残忍で無能な農場主に虐げられてきた動物達。2匹の豚、スノーボールとナポレオンをリーダーとし、革命を起こす。「すべての動物は平等である」という理念のもと、人間を追い出し、農場経営を始めるが!?・・

従軍記者としてスペイン戦線を経験した著者が見た、スターリン独裁下の社会主義の実態、ソビエト的ファシズム。

 

「動物工場」 ノヴァイオレット・ブラワヨ(著)

動物工場
早川書房
発売日:2025/1/22

ジンバブエ版「動物農場」

アフリカにある動物達の王国・ジダダ。植民地支配から民を救った建国の父・オールド・ホースの政権誕生40周年を迎える。しかし、この栄光の影で犠牲となる者達を、ジダダの民たちは気づいていた!?・・