【動物文学・寓話小説35選】犬、猫、たぬき、馬、象、熊、ゴリラなどの物語

犬、猫を中心に、様々な動物がテーマの小説をまとめています。

動物文学の小説で、熊、ゴリラ、キツネ、象、馬、ペンギンなどの作品を掲載。

猫小説

「猫を処方いたします。」 石田 祥(著)

猫を処方いたします。
PHP研究所
発売日:2023/3/9

2023年(第11回)京都本大賞 受賞作

猫と人が紡ぐ、ハートフルストーリー

京都市中京区の路地にある「中京こころのびょういん」。病院を訪れた患者に医師が処方するのは、猫だった!?・・ 患者達は、決められた日数、猫と暮らすことになる。やがて、彼らの心も少しづつ変化していき!?ーー

 

「ネコのムル君の人生観」 ホフマン(著)

ネコのムル君の人生観
光文社
発売日:2024/9/11

奇才ホフマンによるネコ文学。愛猫家必読の1冊

雄ネコのムル君の生い立ちから、友情、恋愛などの青春時代、結婚、妻の浮気相手との決闘など、修行時代~成熟期など、教養小説でネコのムル君の成長が描かれる小説。

 

「猫の傀儡(くぐつ)」 西條 奈加(著)

猫の傀儡
光文社
発売日:2020/5/13

時代ミステリの傑作

猫町に暮らす野良猫のミスジ。「傀儡師」となり、人を操り、猫のために働かせる。依頼をこなすうち、失踪した先代・順松の意外な真相に辿りつき!?--

 

「本を守ろうとする猫の話」 夏川 草介(著)

本を守ろうとする猫の話
小学館
発売日:2022/9/6

ベストセラー「神様のカルテ」著者によるビブリオ小説

高校生の夏木林太郎は、幼い頃に両親が離婚し、母の他界で祖父との2人暮らしをしてきた。その祖父が営む古書店の「夏木書店」。しかし、祖父も突然亡くなり、本の整理をしたいた林太郎は書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会うが!?・・

 

「死神と天使の円舞曲」 知念実希人(著)

死神と天使の円舞曲
光文社
発売日:2024/11/12

死神シリーズ、ハートフル・ミステリ第3弾

レオとクロの2匹のコンビが、事件を解決する!

キュートな動物の姿を借りて、地上に遣わされた死神・レオとクロ。レオは、ゴールデンレトリバー。クロは、黒猫。
そんな2匹は、予想外の事態に直面する。相次ぐ連続放火事件の中、2匹の追う事件が重なり合い、深い闇に挑むことに!?・・

 

「旅猫リポート」 有川 浩(著)

旅猫リポート
講談社
発売日:2017/2/15

心優しい青年サトルと猫のナナの最後の旅のロードノベル

野良猫のナナは、瀕死の自分を助けてくれたサトルと暮らし始める。それから5年。サトルはナナを手離すことになる。「僕の猫をもらってくれませんか?」1人と1匹は、ワゴンで最後の旅に出る!ーー

 

「猫にご用心 知られざる猫文学の世界」 ウィリアム・ボールドウィン(著)

猫にご用心・知られざる猫文学の世界
日本印刷(株)出版・メディア事業部
発売日:2025/3/28

愉快痛快な ”猫文学” アンソロジー

16世紀イギリスの怪奇譚「猫にご用心」ー ストリーマは、猫たちの会話を理解しようと動物の言葉が分かるようになる秘薬を作り出す。そんな人間達の滑稽な姿が、猫の目を通して描かれる。 そこから派生した猫文学も同時収録。



犬小説

「星守る犬」 村上たかし(著)

星守る犬
双葉社
発売日:2017/2/9

キノベス!2005(紀伊国屋書店スタッフが全力でおすすめ)第3位

泣ける犬と人との物語

朽ち果てた車の中。男性と1頭の犬の遺体が発見される。鑑定の結果、男性は死後1年だったが、犬はわずか3カ月だった!ーー この時間差が意味するものとは!?・・

 

「迷犬マジック」 山本 甲士(著)

ほっこり系犬関連小説

日々の生活が冴えない人々の前に現れる黒柴の迷い犬。独居老人、アラフォー独身男、路上ライブをする若者、ライター志望のアラサー女子、首輪にマジックと書かれた謎の犬の出現で、それぞれの日常に少しずつ変化が訪れるーー

 

「少年と犬」 馳 星周(著)

少年と犬
文藝春秋
発売日:2020/5/15

[2020年上半期] 直木賞 受賞作

6篇からなる連作短編小説

ハードボイルド作家・馳星周の犬と人間の感涙作。

2011年秋、仙台。震災で職を失った和正は、認知症の母と介護をする姉のため、犯罪まがいの仕事をしていた。ある日、コンビニで野良犬を拾う。犬の名は「多聞」。和正の守り神のような存在になるが、多聞はいつも南の方向へ顔を向けている。どこへ行こうとしているのか!?・・

 

「犬がいた季節」 伊吹 有喜(著)

犬がいた季節
双葉社
発売日:2020/10/14

[2021年]  本屋大賞 第3位

青春小説の傑作

1988年夏。高校に迷いこんだ1匹の白い子犬コーシロー。コーシローは、生徒と共に学校生活を送ってゆく。昭和~平成、令和と続く時代と共に、コーシローが見つめ続けた18歳の決意とは!?・・

 

「一億円の犬」 佐藤 青南(著)

一億円の犬
実業之日本社
発売日:2023/11/9

疾走感あるジェットコースター・サスペンス

人間を変えるのは、お金と犬!?ーー

SNSに漫画(保護犬さくら、港区女子になる)を投稿している梨沙。ある日、出版社の編集者から書籍化のオファーを受ける。動画サイトで人気になると億単位の収入も見込めるという。。年収1億円を夢見る梨沙は、大胆な行動に出るが!?・・

愛犬家のミステリ作家による犬に泣けるミステリ小説。

 

「雨降る森の犬」  馳 星周(著)

犬の愛らしい姿と山の癒し

9歳で父を亡くした中学生の雨音。母親と合わず、学校も行かなくなり、バーニーズ・マウンテン・ドッグと暮らす伯父のもとに身を寄せることになる。隣の高校生・正樹とも仲が深まり、2人は登山の楽しみに目覚める。2人の側には、常に自然と愛犬ワルテルの姿があり!?--

 

「さいごの毛布」 近藤 史恵(著)

さいごの毛布
KADOKAWA
発売日:2016/10/25

犬の終生看護を描いた小説

年老いた犬を看取る老犬ホームに勤めることになった智美。オーナーや同僚、老犬ホームの存続を脅かす事件の数々から、愛犬の終の棲家の平穏を守ることが出来るのか!?・・

老犬ホームの様々な事件とは!?--

 

「ベルカ、吠えないのか?」 古川 日出男(著)

キノベス!2005(紀伊国屋書店スタッフが全力でおすすめ)第6位

史上最強の犬小説

イヌの視点で語られる「もうひとつの現代史」物語。

太平洋戦争下の1943年。キスカ島(アラスカの島)に残された4頭の軍用犬。人間に翻弄され、戦い、逃げ、生き延びるイヌたち。雑種化し、東西の大陸に散らばり世界中に広がった彼らは、戦争の世紀を駆け抜け!?・・



ライオン・ゴリラ・ハリネズミ・熊・キツネ・像・馬・ペンギンなど

「ハリネズミの願い」 トーン・テレヘン(著)

ハリネズミの願い
新潮社
発売日:2016/6/30

2017年【翻訳小説部門】本屋大賞 受賞作

キノベス!2017(紀伊國屋書店スタッフがおすすめ)2016年 ベスト30 第2位

ネガティブすぎるハリネズミの姿が共感を呼んで9万5000部

臆病で気難しいハリネズミに友達はできるのか!?ーー

ある日、付き合いの苦手なハリネズミが、自分の針が嫌いで、誰かを招待しようと思い立つ。「親愛なる動物達へ、君たちみんなを僕の家に招待します。・・」「でも、誰も来なくてもだいじょうぶです。」早速、招待状を書き始めるが、手紙を送る勇気が出ない・・ もし、クマが来たら?・・ カエルが来たら?・・

 

「川の光」 松浦 寿輝(著)

川の光
中央公論新社
発売日:2018/5/22

キノベス!2007年度(紀伊国屋書店員がおすすめするベスト)第3位

安住の地を求め、困難を乗り越えてゆく物語

ちっぽけなネズミ3匹。工事により、川辺の住み家を追われたネズミのタータ親子。夏の終わり、安住の地を求めて上流を目指す旅がはじまる。そこで待ち受ける試練、出会い、友情など、チッチが跳ね、タータが走り、タミーが飛び出す!

子供~大人まで、あらゆる世代を虜にした物語。

 

「楽しい川辺」 ケネス・グレアム(著)

優しく楽しい気持ちになれる動物文学

英国テムズ川流域に住んでいる純朴なモグラと人生経験豊かなカワネズミ。流行に目がなく後先考えずに行動するヒキガエルが巻き起こす騒動とは!?・・ 英国の美しい自然や文化を堪能しつつ。

 

「すべての美しい馬」 コーマック・マッカーシー(著)

すべての美しい馬
早川書房
発売日:2001/5/31

アメリカ文学の巨匠、コーマック・マッカーシーの名作

馬と少年のアメリカ青春小説

1949年。16歳の少年ジョン・グレイディは、自分の人生を選びとるため、親友と愛馬とメキシコへ越境する。途中、少年をひとり加え、3人は運命の渦中へ踏み込んでいくーー

 

完成度の高い「動物文学」で、国境3部作の「越境」もおすすめです。

越境
早川書房
発売日:1995/10/1

 

「黄金旅程」 馳 星周(著)

実在の競走馬、ステイ・ゴールドをモデルにした物語

北海道の浦河で養老牧場を営んでいる装蹄師の平野敬。幼馴染・和泉亮介の両親から譲り受けた牧場だった。騎手だった亮介は、覚せい剤所持で刑務所に入っていた。栗木牧場生産の尾花栗毛馬・エゴンウレアを敬は注目していた。様々なトラブルが起こる中、エゴンに人生を託した人々の想いは、2勝馬脱却への奇跡を呼び起こせるのか!?ーー

 

「コックファイター」 チャールズ・ウィルフォード(著)

コックファイター
扶桑社
発売日:2020/4/30

ノワール(暗黒)小説の重鎮、チャールズ・ウィルフォードの闘鶏小説

伝説的カルト映画の原作。

アメリカ南部。プロの闘鶏家フランク・マンスフィールドは、闘鶏に命を懸けてきた。最優秀闘鶏家賞のメダルを手にするまでは、誰とも口をきかないという・・ しかし、サシの勝負に敗れ、最後の鶏まで失ったフランクは復活をかけ動き始めるが!?--

 

「ともぐい」 河﨑 秋子(著)

ともぐい
新潮社
発売日:2023/11/20

第170回(2023年下半期)直木賞 受賞作

動物文学の最高到達点 / 熊との闘いを描く熊文学

明治後期の北海道の山。熊爪は、山中で山男として熊をも狩る。マタギではなく、猟師でもない熊爪と穴持たずの熊、盲目の少女、ロシア戦争に向かう時代を背景に!?・・

 

「雪の練習生」 多和田 葉子(著)

第64回(2011年) 野間文芸賞 受賞

ホッキョクグマ3代の物語

ホッキョクグマのクヌート。ベルリン動物園の大スターだったクヌートと母親のトスカ、祖母を主人公にした3話からなる1冊。

全米図書賞【翻訳文学部門】受賞作家による動物文学。

 

「キツネとわたしの友情と生態」 キャサリン・レイヴン(著)

キツネとわたしの友情と生態
早川書房
発売日:2023/4/25

豊かな自然とキツネの傑作エッセイ

モンタナ州の自然豊かな地。1匹の野性キツネが、毎日、16時15分になると彼女の家の前にやってくる。生物学者の彼女は、徐々に友情を感じ始めるが!?--

 

「狐には向かない職業」 ジュノー・ブラック(著)

狐には向かない職業
早川書房
発売日:2023/9/5

地元紙記者のキツネのヴェラは、ヒグマの警察副署長オーヴィルと事件を追う。。 気難しいヒキガエルのオットーの死体が発見されたというのだが!?・・

 

「象の旅」 ジョゼ・サラマーゴ(著)

象の旅
書肆侃侃房
発売日:2023/3/17

ノーベル文学賞作家による史実に基づく傑作

1551年、ポルトガル国王からオーストリア大公へ贈られたインド象。象使い、護衛の一隊などとの旅のドタバタ道中記。

 

「ゴリラ裁判の日」 須藤 古都離(著)

ゴリラ裁判の日
講談社
発売日:2023/3/15

第64回 メフィスト賞 受賞作

アメリカのハランベ事件をモチーフにした物語

カメルーンで生まれたニシローランドゴリラのローズ。人間に匹敵する知能を持ち、手話で会話も出来る。アメリカの動物園で暮らし、夫にも恵まれるが、その夫は「檻に侵入した4歳の人間の子供を助けるために」という理由で銃で殺されてしまう。。ローズは、裁判で闘いを挑むが!?--

 

「ライオンの場所」 チャールズ・ウィリアムズ(著)

ライオンの場所
国書刊行会
発売日:2025/4/28

神学的スリラーの傑作幻想小説

ロンドンに近い田舎町。一頭の雌ライオンが見世物小屋から逃げ出した。青年・アンソニーは、雌ライオンが人を襲う瞬間を目撃する。しかし、その直後、咆哮する獣は巨大な雄ライオンになっていた。住人たちは己の本質を体現する〈天使〉に引き寄せられていくが!?・・

 

「ペンギン・ハイウェイ」 森見 登美彦(著)

ペンギン・ハイウェイ
角川グループパブリッシング
発売日:2012/11/25

未知との出会いの物語

小学4年生の僕が住む町に、突然、ペンギン達が現れた。。この事件に、歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知った僕は、謎を研究するが!?・・

 

「ペンギンの憂鬱」 アンドレイ・クルコフ(著)

ペンギンの憂鬱
新潮社
発売日:2004/9/29

ウクライナの国民的作家による不条理な物語

ソ連崩壊後のウクライナの首都キエフ。売れない小説家の主人公はペンギンと暮らす。

新聞の死亡記事を書く仕事を始めた矢先、不穏な出来事が次々と起こり始めるが!?・・

 

「羊飼いの想い イギリス湖水地方のこれまでとこれから」 ジェイムズ・リーバンクス(著)

ベストセラー「羊飼いの暮らし」待望の続篇

イギリス湖水地方の美しい自然と環境。牧歌的な風景。暖かな陽の光、きらめく小川、鮮やかな緑など、羊飼いの経歴を持つ著者による詩的な文章。イギリス湖水地方の理想と現実の物語。

 

「はたらくぽんぽこ神様~野の花商店街のおかず屋さん~」 水縞しま(著)

「カワイイ動物たちが大活躍!もふもふ小説コンテスト」 大賞 受賞作

がんばるお仕事女子のほっこりストーリー

さびれた商店街にある総菜屋「ふじの」。そこの店主・恵麻は、亡き祖母の味を守るため、赤字営業を続けていた。そんなある日、店の前に倒れているモフモフな生き物を発見する。お腹をすかせた、たぬきの神様・きぬ様は、「自分はこの町の神様」だと言う。。きぬ様は、「お礼に店を繁盛させてやる」と言うが!?・・

 

「白夜に沈む死」 オリヴィエ・トリュック(著)

白夜に沈む死
東京創元社
発売日:2023/1/19

北欧のトナカイ問題を扱った警察小説

沿岸の町ハンメルフェスト。石油景気に湧く町に侵入するトナカイを巡り、所有者と住人のトラブルが絶えない。。そんな折、トナカイ所有者の青年が死亡する。同じ場所で市長も死体で見つかる。。トナカイ警察のクレメットとニーナは、捜査を始めるが!?・・

 

「雪豹(ユキヒョウ)」 ピーター・マシーセン(著)

雪豹(ユキヒョウ)
早川書房
発売日:1988/9/1

【全米図書賞】受賞作

特別な環境にのみ生息する雪豹(ユキヒョウ)が題材のネイチャーライティング。

ヒマラヤ奥地などに生きる雪豹(ユキヒョウ)の幻の生態。マシーセンは、伝説の動物を求め、山峡を縫うが登山行は困難を極め、辿り着いた先には!?--

雪豹(ユキヒョウ)を求めて秘境を分け入る自然描写豊かな実話。

 

「動物農場」 ジョージ・オーウェル(著)

動物農場
KADOKAWA
発売日:2015/1/30

ジョージ・オーウェルの名作

全体主義を批判的に描いた風刺小説

残忍で無能な農場主に虐げられてきた動物達。2匹の豚、スノーボールとナポレオンをリーダーとし、革命を起こす。「すべての動物は平等である」という理念のもと、人間を追い出し、農場経営を始めるが!?・・

従軍記者としてスペイン戦線を経験した著者が見た、スターリン独裁下の社会主義の実態、ソビエト的ファシズム。

 

「動物工場」 ノヴァイオレット・ブラワヨ(著)

動物工場
早川書房
発売日:2025/1/22

ジンバブエ版「動物農場」

アフリカにある動物達の王国・ジダダ。植民地支配から民を救った建国の父・オールド・ホースの政権誕生40周年を迎える。しかし、この栄光の影で犠牲となる者達を、ジダダの民たちは気づいていた!?・・