百科事典的、百科全書的小説(膨大な情報量)をまとめています。
多くの知識やテーマを盛り込み、社会全体や人間の普遍的な問題を含んだ規模の大きな小説。
そんな、過剰な量の知識を詰め込んだーシステムノベルとも言われる作品を掲載しています。
【百科全書的・百科事典的】小説
「白鯨」 メルヴィル(著)
百科全書的と言われる小説の先駆的作品
「世界名作10大小説」には必ず入る名作
イシュメールは、捕鯨船・ピークォード号に乗り組んだ。船長・エイハブの片脚を奪った巨大な白いマッコウクジラ・モービィ・ディックへの復讐を胸に。様々な人種で構成された乗組員たちの、壮絶な航海が始まるーー
「アンナ・カレーニナ」 レフ・ニコラエヴィチ=トルストイ(著)
世界の文豪による百科事典的小説
モラル、宗教、哲学の全てを注ぎ込んだ不朽の名作
青年士官・ヴロンスキーは、母を迎えにモスクワ駅で、母と同じ車室に乗り合わせたアンナ・カレーニナの美貌に心を奪われる。アンナも、ヴロンスキーの若々しい情熱に強く惹かれる。2人は激しい恋におちていき!?・・
「アブサロム、アブサロム!」 ウィリアム・フォークナー(著)
百科全書的小説の先駆的大叙事詩
壮大な「ヨクナパトーファ物語(サーガ)」の代表作のひとつ
1833年、ミシシッピ。南北戦争が始まる頃、忽然と現れたヘンリー・サトペンは、無一物から農場主にのし上がりる。やがて結婚し、2人の子を得る。そのサトペン一族は、なぜ非業の死に滅びたのか!?・・ サトペン家の興隆と崩壊を物語りつつ、アメリカ南部の過去と現在の宿命的な交わりを描いた傑作長編。
「重力の虹」 トマス・ピンチョン(著)
[1974年] 全米図書賞 受賞作
ポストモダニズム文学の筆頭、トマス・ピンチョンの金字塔
世界文学史上に伝説を刻んだ33万語、100万字超の巨篇。1944年、ロンドン。V2ロケット爆弾が空を切り裂き飛んでくる。情報局から、調査の命を受けたスロースロップ中尉は!?・・
ノーベル文学賞作家候補になりながら、公共の場には姿を現わさない謎の作家・ピンチョンの重厚な代表作。
「アンダーワールド」 ドン・デリーロ(著)
ポスト・モダン文学の巨匠、ドン・デリーロの上下巻、各600ページを超える長編
20世紀(冷戦時代)を壮大なスケールで問い直す作品
1951年、ニューヨーク・ジャイアンツとドジャーズの優勝をかけたペナントレース。試合観戦をしていたFBI長官・フーヴァーの元に、ソ連が核実験に成功したとの報が入る。それは、冷戦史で最も重要な日でもあった。第2次世界大戦後、世界のリーダーとして君臨してきたアメリカの栄華と陰影を描いた大巨編。
「やぎ少年ジャイルズ」 ジョン・バース(著)
トマス・ピンチョンと並び、ポストモダン文学の巨塔、ジョン・バースの作品
奇想に満ちた世界史の荒唐無稽なパロディーー
ヤギとして育てられた少年ジャイルズ。自分のことをヤギだと思っていたが、人間であることに気づき始める。やがて、大学に進むが、大学は巨大なコンピュータに統治されていて!?・・
百科全書的な知識を詰め込んだ作品。
「オールウェイズ・カミングホーム」 アーシュラ・K・ル=グィン(著)
ニュー・ウェーブ運動期の作家・ルグインの壮大な規模の未来の人類の物語
2万年後の北カリフォルニア。地殻変動で変わり果てたサンフランシスコ北方の丘陵地。そこに暮らすネイティブ・アメリカンのような文化の住人たち。穏やかで慎ましい土着文化を営む人類の末裔たちの物語。