中東が舞台の小説には、どういった小説があるのでしょうか!?
ペルシャ文学やアラビア文学など。
イラン、イラク、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイを舞台にした小説を掲載。
イランが舞台の小説
「白い紙/サラム」 シリン・ネザマフィ(著)
文學界新人賞を非漢字語圏から初めて受賞
1979年生まれ作家の現代小説。デビュー中編小説集となります。
イラン・イラク戦争下のイランを舞台にした青春小説です。
イスラム文化圏での若者達の恋愛模様など。
「天空の家」― イラン女性作家選 (翻訳)藤元 優子
イランを代表する女性作家7人による全7編の物語集
1979年のイスラム革命、8年間に及ぶイラン-イラク戦争、王政からイスラム共和制など、激動の時代に翻弄される“知られざる国”イランの女性達の人生模様を描いた作品です。
「スモモの木の啓示」 ショクーフェ・アーザル(著)
〈国際ブッカー賞〉〈全米図書賞〉最終候補作品
第3回(2023年)みんなのつぶやき文学賞【海外編】第3位
亡命イラン人作家による、魔術的リアリズムの傑作
1988年、村のスモモの木の上で母さんは啓示を受けた。兄は絞首刑になった。。さかのぼること9年、イスラム革命の最中に、テヘランの私達一家は、熱狂した革命支持者達に家を火に放たれ、外界から隔絶された村に辿り着く。そこは、1400年前、アラブ人の来襲から逃れたゾロアスター教徒が隠れ住んだ土地だったーー
13歳の末娘バハールから見た、イスラーム革命に翻弄される一家の姿が幻想的に描かれる。「千一夜物語」的な挿話とSNSなどの現代世界の融合。
「盲目の梟」 サーデク・ヘダーヤト(著)
旅行記「エスファハーンは世界の半分」を併録
世界文学の視点からも再評価著しい、ヘダーヤトの代表作を含む中短篇集。
「テヘランでロリータを読む」 アーザル・ナフィーシー(著)
全米で150万部をこえたベストセラー
イラン出身の女性英文学者がイスラム革命後に、イランで暮らした18年間の文学的回想録
テヘランでヴェールの着用を拒否し、大学を追われた著者が行なった秘密の読書会。ナボコフ、フロベール、ジェイムズ、オースティン、ベロウなど、イランで禁じられた西洋の文学・・
圧政の下に生きる女性達にとっての自由の場とは!? 文学が精神の自由を与える!?-
「砂のクロニクル」 船戸 与一(著)
【山本周五郎賞】受賞作
イランが舞台のハードボイルド歴史冒険小説
直木賞作家として知られる船戸与一の最高傑作とも言われる1冊
クルド人の武器を調達する日本人武器密輸商人ハジ。イラン革命を見てきた隻脚の日本人ハジ。2人の日本人の生き様を通じて、中東の置かれた現実や人々の思いが伝わってきます。
ペルシャの地でイスラム革命後の革命防衛隊と片隅に生きるクルド人の民族問題の裏側に切り込む壮大なスケールでした。それぞれの物語が終盤に絶妙に絡み合い大作映画のようで大傑作でした。少し前の時代のイランなどの中東情勢だけでなく、イスラム教のことも勉強になりました。
イラン革命後の中東イラク北部のクルド人の独立運動など、少数民族クルド人のこともよくわかりました。
「テヘランのすてきな女」 金井真紀(著)
謎めいた国・イランの女性達の人生
ベストセラー作家が、テヘランの女性達とおしゃべりするインタビュー&スケッチ集
女は髪を出してはいけない。肌を見せてはいけない。謎めいたイスラム教国家。
男子禁制スポットの公衆浴場、美容院まで潜入。スカーフのかぶり方を監視する風紀警察、命がけの性的マイノリティ、男のフリをしてサッカーをしていた人など、イランという国が見えてくる1冊。
「夢の王国 彼方の楽園 マッサゲタイの戦女王」 篠原悠希(著)
実在した遊牧国家の女王・トミュリスと、史上初の世界帝国・アケメネス朝ペルシャの建国者・キュロス大王の生涯を描いた歴史小説
紀元前6世紀の中央アジア、古代オリエントの一大叙事詩
帝国の滅亡と勃興、古代オリエントの壮大な歴史を軸、波乱の女王の生涯とは!?ー
マッサゲタイ国王に嫁ぐことになったタハーミラィ。メディア帝国の都で、運命的な出会いを果たす。「いつか夢の王国を作る」と語る男の正体が知れた時、タハーミラィは、戦乱の渦に巻き込まれていき!?・・
イラクが舞台の小説
「バグダードのフランケンシュタイン」 アフマド・サアダーウィー(著)
[2014年] アラブ小説国際賞(IPAF)受賞作
イラクのバグダードを舞台にした小説です。
2005年前後の激動のバグダードの様子がわかり、おすすめの1冊です。
爆弾テロが日常茶飯事になっている混沌としたバクダードの描写。
「イラク・コネクション」 ドン・ベントレー(著)
冒険小説シリーズ第2弾
米国防情報局員のドレイクは、テキサスの街中で銃撃される。。その後、犯人を追いイラク北部の中心都市モースルへ行くが背後には人身売買組織が!?・・
「船乗りサムボディ最後の船旅」 ジョン・バース(著)
現代アメリカから中世バグダートへ漂着する現代版シンドバット
「メソポタミヤの殺人」 アガサ・クリスティー(著)
イラク~バクダッドという中近東が舞台
幻想的な味わいをもつ中近東が舞台の作品の最高傑作
イラクの遺跡発掘現場を指揮する考古学者・レイドナー博士と再婚したルイーズの元に、死んだはずの先夫から脅迫状が舞い込んだ。さらに、ルイーズは、寝室で奇怪な人物を見たと周囲に証言する。それらは不可思議な殺人事件の序曲にすぎなかった。名探偵ポワロは、解決に向け召喚されるが!?・・
ドバイ(アラブ首長国連邦・UAE)が舞台の小説
「アルカイダの金塊を追え」 ジェラール・ド・ヴィリエ(著)
SASプリンス・マルコシリーズ第3弾
ドバイが舞台のミステリ要素のあるスパイ系小説
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで、溶けた金を口に流し込まれた男の死体が発見される。。アルカイダの金の運び屋である男は、金塊の行方を追うCIAの手がかりだった・・ CIAの雇われ工作員プリンス・マルコがドバイに呼び出されるが!?・・
サウジアラビアが舞台の小説
「王様のためのホログラム」 デイヴ・エガーズ(著)
トム・ハンクス主演の映画化原作
起死回生の大口注文はとれるのか!?ーー
中東の砂漠の都市・サウジアラビアに派遣されたアメリカ出身のセールスマンのアラン。その彼を襲う悲喜劇を描いた物語。サウジアラビアの生活なども。
オマーンの小説
「水脈を聴く男」 ザフラーン・アルカースィミー(著)
[2023年] アラブ小説国際賞 受賞作
オマーンが舞台の水をめぐる傑作長編
アラビア半島、雨が殆ど降らない小国オマーン。地下水路(ファラジュ)による独自の灌漑システムは、砂漠の地を潤してきたーー
井戸で発見された溺死体から取り出された胎児。水源を探し当て、村を旱魃から救った少年の評判は遠方までどどろき、「水追い師」として各地で引き手あまたとなるが!?・・
バーレーンが舞台の小説
「孔雀と雀 アラブに消えゆくスパイ」 I・S・ベリー(著)
アメリカ探偵作家クラブ賞【最優秀新人賞】など、7冠の傑作スパイ小説
中東バーレーンの反政府運動を探るのが、最後の任務となったCIA職員のシェーン。しかし、爆破テロが国王の自作自演である疑惑が浮上して!?・・
イランが舞台の小説 【あらすじ&レビュー】
レビュー
知名度はそれほど高くありませんが、ドバイの情勢や地理的なことも入っていて良かったです。
石油のオイル利権などの世界情勢とアラブ首長国連邦(UAE)の労働の移民事情など
ドバイだけでなく、アブダビのこともよくわかり面白かったです。
アブダビの産油量は、イラク一国に匹敵するそうです。
対岸を挟んだイランなどの他国の中東事情なども絡めつつ。

物語だけでなく、情勢も◎
また、ドバイのクラブ(お酒や売春)事情など、ちょっとした記述にドバイ旅行のためになる情報もありました。