【泉鏡花文学賞】歴代受賞作品一覧|ロマンの薫り高い文芸作品

【泉鏡花文学賞】の歴代受賞作を一覧で掲載しています。

「ロマンの薫り高い」優れた文芸作品(小説・戯曲など)に贈られる文学賞です。

1973年に制定された歴史ある日本の文学賞です。

泉鏡花文学賞【歴代受賞作】

第53回(2025年)受賞作

「墳墓記」 髙村 薫(著)

墳墓記
新潮社
発売日:2025/3/26

古文と現代文の自在な往還を試みた独創的文体

時空を超え、鮮烈に蘇る古の声、声、声ーー

老いて死に瀕した1人の男。長い仮死の夢を見る。万葉びとの声、野辺送りの声、笑い転げる兎や蛙の声、源氏の男君女君の声、定家ら歌詠みたちの声・・

 

「奇のくに風土記」 木内 昇(著)

奇のくに風土記
実業之日本社
発売日:2025/5/29

若き本草学者の、生き物や家族、恩師との温かな交感と成長を描く幻想時代小説

紀州藩士の息子・十兵衛(後の本草学者・畔田翠山(くろだすいざん))は、幼い頃から草花と自在に語らうができた。ある日、草花の採取に出かけた山中で天狗と出会い、面妖な出来事が身の回りで次々と起こり!?・・

 

第52回(2024年)受賞作

「板上に咲く」 原田 マハ (著)

板上に咲く
幻冬舎
発売日:2024/3/6

感涙のアート小説

日本が誇るアーティスト・棟方志功を描くーー

1924年、棟方志功は、画家への憧れを胸に青森から上京する。しかし、絵を教えてくれる師がおらず、画材を買うお金もない。展覧会に出品するも、落選し続ける日々。そんな彼が辿り着いたのは、木版画だった。

 

第51回(2023年)受賞作

「水:本の小説」 北村 薫(著)

水:本の小説
新潮社
発売日:2026/3/30

本をめぐる小説

向田邦子から村上春樹、三島由紀夫からエラリー・クイーン、芥川龍之介から江戸川乱歩など、水のようにたゆたいながら広がっていく連想ーー

「本の名探偵」により、古今東西の作品や人物が時空やジャンルを超え、結びついていく。やがて、物語の舞台は、泉鏡花の故郷・金沢へーー

 

「あなたの燃える左手で」 朝比奈 秋(著)

あなたの燃える左手で
河出書房新社
発売日:2023/6/19

第45回(2023年)野間文芸【新人賞】受賞作

自らの身体を、国を奪われることの意味を問う傑作

アサトは、ハンガリーの病院で手の移植手術をうける。しかし、麻酔から覚めると、繋がっていたのは見知らぬ白人の手で!?・・

 

第50回(2022年)受賞作

「陽だまりの果て」 大濱普美子(著)

陽だまりの果て
国書刊行会
発売日:2022/6/24

時空や他己の隔たりを超えて紡がれる幻想譚6篇

この世の裏側に窪んだ、どこにもない場所。魅惑に溢れた異世界へーー

行きつ戻りつ繰り返される、老人の記憶の窓に映る追想。(表題作ー「陽だまりの果て」)など

 

第49回(2021年)受賞作

「姉の島」 村田 喜代子(著)

姉の島
朝日新聞出版
発売日:2025/7/7

年寄り海女と水産学校卒の孫との異色海洋冒険小説

カジメやアワビ、海底に突き刺ささる戦時の沈没船。85歳超えの退役海女たちは、後進の若者のために潜った海の海図作成に余念がない。水産大学校出の孫や嫁からきく天皇海山列と春の七草海山・・

 

第48回(2020年)受賞作

「小説伊勢物語業平」 髙樹 のぶ子(著)

小説伊勢物語業平
日経BP 日本経済新聞出版本部
発売日:2020/5/1

NHK Eテレ「100分de名著」放送済み(2020年11月・全4回)

歌物語の不朽の名作「伊勢物語」。その主人公・在原業平の一代記を、「伊勢」の125章段の和歌を物語の中に据えて小説化。1,000年読み継がれてきた歌物語、平安時代の古典に美意識を吹き込んだ現代小説の傑作長編。

 

第47回(2019年)受賞作

「ひよこ太陽」 田中 慎弥(著)

ひよこ太陽
新潮社
発売日:2019/5/29

芥川賞作家の新境地作

妄想に取り憑かれた作家の姿を描く新しい私小説ーー

切り詰めた生活で、ひたすら小説を書く40代の男は、一緒に住んでいた女に出ていかれる。書けない日々が続き、いつしか死への誘惑にとり憑かれた男に、人探しの依頼が届くが!?・・

 

第46回(2018年)受賞作

「飛ぶ孔雀」 山尾 悠子(著)

飛ぶ孔雀
文藝春秋
発売日:2020/11/10

第39回(2019年)日本SF大賞 受賞作

第69回 芸術選奨文部科学大臣賞 受賞作

美しい情景描写の傑作幻想小説

話の筋が難解との声も。。シブレ山の石切り場で事故があり、火は燃え難くなる!?・・

 

第45回(2017年)受賞作

「最愛の子ども」 松浦 理英子(著)

最愛の子ども
文藝春秋
発売日:2020/5/8

圧倒的感動を呼んだ名作

家族、少女、友愛などの言葉の意味を描く傑作

それぞれのかかえる孤独ゆえ、家族のように親密な3人の女子高校生。愛も性も手探りの3人の関係は、次第に揺らぎ、変容していき!?・・

 

第44回(2016年)受賞作

「大きな鳥にさらわれないよう」 川上 弘美(著)

大きな鳥にさらわれないよう
講談社
発売日:2019/10/16

国際ブッカー賞 候補作

かすかな希望を信じる人間の行く末を、慈しみ深く描いた未来の人類史ーー

遠い未来、衰退の危機を認めた人類は、「母」のもと、集団どうしを隔離する生活を選ぶ。異なる集団の交雑で、新しい遺伝子を持ち、進化する可能性のある人間の誕生に賭けて。かすかな希望を信じる人間の行く末は!?・・

 

第43回(2015年)受賞作

「冥途あり」 長野 まゆみ(著)

冥途あり
講談社
発売日:2018/11/15

第68回(2015年)野間文芸賞 受賞作

昭和の原風景とともに描き出すある家族の物語

川辺の下町、東京・三河島。そこに生まれた父の生涯は、川の流れのようにおだやかだったーーと信じていた。亡くなった父の意外な横顔に触れた娘の家族のルーツをめぐる旅が始まる。

 

第9回(1981年)受賞作

「虚人たち」 筒井 康隆(著)

虚人たち
中央公論新社
発売日:2025/5/22

時間に関する実験的な作品

同時に、しかも別々に誘拐された妻と娘の悲鳴がはるかに聞こえる。自らが小説の登場人物であることを意識しつつ、主人公は必死に捜索するが!?・・ 超虚構文学の幕開けとなった記念碑的作品。