アラブ小説国際賞は、「アラブのブッカー賞」とも言われ、アラブ世界で最も権威がある文学賞と言われています。
現代創作のアラビア語の作品に与えられ、2008 年に設立された比較的、新しい文学賞です。
ロンドンのブッカー賞財団により運営され、アブダビ文化観光局(DCT)により資金提供されています。
歴代受賞作品一覧
2024年 受賞作
「A Mask, the Color of the Sky (原題)(空色の仮面)」 バシム・カンダクジ(著)
2024年の受賞者は、パレスチナ人作家のバシム・カンダクジ氏です。
イスラエルの刑務所に20年間収監され、終身刑を宣告されています。
家族の別離、強制退去、ジェノサイド(集団殺害)、人種差別などの現実を解き明かしている作品とのことです。
2023年 受賞作
「水脈を聴く男」 ザフラーン・アルカースィミー(著)
オマーンが舞台の水をめぐる傑作長編
アラビア半島、雨が殆ど降らない小国オマーン。地下水路(ファラジュ)による独自の灌漑システムは、砂漠の地を潤してきたーー
井戸で発見された溺死体から取り出された胎児。水源を探し当て、村を旱魃から救った少年の評判は遠方までどどろき、「水追い師」として各地で引き手あまたとなるが!?・・
2022年 受賞作 (※未邦訳)
「ミラドおじさんの食卓のパン」 モハメド・アルナアス(著)
2021年 受賞作 (※未邦訳)
「書店員のノート」 ジャラル・バルジャス(著)
2020年 受賞作 (※未邦訳)
「スパルタ宮廷」 アブデルアハブ・アイサウイ(著)
2019年 受賞作 (※未邦訳)
「ナイトメール」 ホダ・バラカット (著)
2018年 受賞作 (※未邦訳)
「第二次犬戦争」 イブラヒム・ナスララ (著)
2017年 受賞作 (※未邦訳)
「小さな死」 モハメド・ハサン・アルワン (著)
2016年 受賞作 (※未邦訳)
「運命:ホロコーストとナクバの協奏曲」 ラバイ・アル・マドフーン (著)
2015年 受賞作 (※未邦訳)
「イタリア人」 シュクリ・マブフート(著)
2014年 受賞作
「バグダードのフランケンシュタイン」 アフマド・サアダーウィー(著)
イラクの作家として初めてアラブ小説国際賞を受賞
2005年前後の激動のバグダードの様子がわかり、おすすめの1冊です。
爆弾テロが日常茶飯事になっている混沌としたバクダードの描写。