ポーランド文学&ミステリ小説|ノーベル文学賞受賞作なども

中央ヨーロッパのポーランドの小説にはどういったものがあるのでしょうか!?

非英語圏のミステリーとして、翻訳小説も少しずつ増えてきています。

そんな、ポーランドの文学、作家、ミステリーなどをまとめています。

ポーランドの作家と文学小説

スタニスワフ・レム

スタニスワフ・レムは、ポーランドのルヴフ(現・ウクライナ・リヴィウ)生まれのユダヤ人作家です。

20世紀SF最高の作家の1人と言われています。

2021年に生誕100周年を迎え、レムイヤーと言われています。

代表作に、SFの金字塔的作品とも言われる「ソラリス」などがあります。

ソラリス
早川書房
発売日:2015/4/8

他にも、SF系統の「ソラリスの陽のもとに」「砂漠の惑星」「エデン」の3部作やミステリー系統の「天の声・枯草熱」などがあります。

 

オルガ・トカルチュク

2018年のノーベル文学賞作家に、オルガ・トカルチュクが選ばれました。

「逃亡派」は、いくつかの短編からなる旅好きにおすすめの小説です。

逃亡派
白水社
発売日:2014/2/25

「昼の家、夜の家」「プラヴィエクとそのほかの時代」などもあります。

「昼の家、夜の家」 オルガ・トカルチュク(著)

昼の家、夜の家
白水社
発売日:2010/10/19

ノーベル文学賞作家の傑作長編

ポーランドとチェコの国境地帯にある小さな町、ノヴァ・ルダ。国境に移り住んできてその土地の記憶を伝える..

「プラヴィエクとそのほかの時代」は、ポーランドの南西部、国境地帯にある架空の村プラヴィエクを舞台に、人々の生活模様を描いたマジックリアリズム的な小説です。




「人形」 ボレスワフ・プルス(著)

人形
未知谷
発売日:2017/11/27

第4回(2018年)日本翻訳大賞受賞作

19世紀中頃のワルシャワを舞台にした名作。ポーランドの貴族など、中世の世相がリアルに描かれている小説です。1冊で1248ページもあります。

 

「モスカット一族」 アイザック・バシェヴィス・シンガー(著)

モスカット一族
未知谷
発売日:2024/1/23

ノーベル文学賞作家の大巨編

20世紀初頭、ポーランド・ワルシャワ。戦争と近代化にゆれるユダヤ人社会。3世代に渡る伝統的家族社会は、内部から崩壊していく!?・・ ポーランド独立回復を目指す蜂起、ポーランド・ソヴィエト戦争、ナチスの侵攻などを背景にーー

 

「現代の夢解きの本」 タデウシュ・コンヴィツキ(著)

現代の夢解きの本
幻戯書房
発売日:2026/5/26

20世紀ポーランド文学・映画界の巨星コンヴィツキの代表作

不条理な状況下での実存の不安を抉り出す、東欧文学の幻の傑作長編小説

自殺未遂から目覚めた男が彷徨う見知らぬ町。そこには、故郷・ヴィルノの幻影と戦争の記憶が交錯していた・・

 

「また、桜の国で」 須賀 しのぶ(著)

また、桜の国で
祥伝社
発売日:2019/12/12

第4回(2017年)高校生直木賞 受賞作

ポーランドの第2次世界大戦の様子を描いた小説

1938年、外務書記生の棚倉慎は、ポーランドの日本大使館に着任する。ナチス・ドイツの脅威からポーランド孤児達のつくった極東青年会と協力しながら戦争回避に奔走するが!?・・

20万人の犠牲者が出たワルシャワ蜂起などポーランドの苦難の歴史。。

 

「缶詰サーディンの謎」 ステファン・テメルソン(著)

缶詰サーディンの謎
国書刊行会
発売日:2024/9/6

ポーランド前衛作家の哲学ノヴェル

イングランド~マヨルカ島~ポーランドを舞台に、予想できないラストへ向かう奇想天外な物語。哲学・歴史・政治・数学・言語をめぐる考察が展開される1986年作の初訳。

 

ポーランド・ミステリ小説

怒り
小学館
発売日:2017/7/6

2017年に翻訳された「怒り」が日本でも好評となりました。検察官テオドル・シャツキシリーズです。

各種ミステリーランキングなどでも、常連となっていました。

 

また、最近の本ではありませんが、ポーランド警視庁賞を受賞している「顔に傷のある男」などもあります。

 

あらすじ&レビュー
「あの日に消えたエヴァ」 レミギウシュ・ムルス(著)

あの日に消えたエヴァ

ポーランドの人気No.1作家とのことです。

プロポーズ直後に、目の前でエヴァをレイプされてしまう主人公、その10年後、その時以来、失踪してしまったエヴァを探し回るが!?・・

レビュー

最後まで読んでみると、非常によくできた小説で面白かったです。

エヴァが失踪した謎というより、動機を追いかけるという展開で進みます。

ラスト100ページくらいで衝撃が走ります。

そこからまたひと捻りありますが、どんでん返しというか、覆される感じです。

追う側から追われる側のサスペンスへ、序盤から布石があることに気づく・・

最後まで読むと、緻密なプロットだったとわかる

ネット上の動きをシャッフルし痕跡を消す多重ネットワーク、TOR,オニオンルータや深層ネット(ディープ・ウェブ)などの現状を知り、現代若手作家ならではの記述なども面白かったです。

歴史背景、政治絡み、街描写などは殆どありませんが、ストーリーが面白く読みやすいので、飽きずに短期間で読めます。

ストーリーのみの評価なら、星5つでもいいかな!?と思いました。

あの日に消えたエヴァ
小学館
発売日:2020/2/6

 

まとめ

ポーランドでは、年間70万人から100万人の女性が家庭内で暴力を受けているそうです。

また、年間2万人の行方不明者が出るそうです。1日に50人以上がいなくなっているという計算です。

ロシア、ドイツ、チェコと国境を接し、歴史に翻弄されてきたポーランドならではのテーマを扱った小説が多いように感じます。